機械学習とは?きかいがくしゅう
機械学習とは、データから規則性を自動的に獲得し、未知のデータへの予測や分類に使う技術。正解ラベル付きのデータから入出力の対応を学ぶ教師あり学習、ラベルのないデータの構造を見つける教師なし学習、行動の結果得られる報酬を最大化する方策を学ぶ強化学習に大別される。応用情報では手法の分類だけでなく、過学習と汎化、訓練データとテストデータの分割、混同行列から求める適合率・再現率といった評価の考え方まで問われる。
最終更新:2026-10-06
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規則を人が書き下せる業務であれば、条件分岐で組めば済む。しかし迷惑メールの判定や需要予測のように、判断の根拠が多数の要因の組合せに散らばり、しかも時間とともに変わる領域では、規則を人手で書き切ることも保守し続けることもできない。規則そのものをデータから作らせるという発想の転換が機械学習である。応用情報では、どの業務がこの発想に向き、どの業務が向かないのかの判断が問われる。
具体例
過去の与信データから貸倒れの可能性を予測するのは教師あり学習の分類にあたる。購買履歴から顧客を自動的にグループへ分けるクラスタリングは教師なし学習であり、DeepMindの囲碁AIが自己対局を繰り返して強くなったのは強化学習である。
試験での引っ掛け
クラスタリングは教師なし、分類(クラス分類)は教師ありで、名前が似ているので区別する。訓練データでの精度が高いことは良い性能を意味せず、テストデータで落ちるならそれは過学習である。正解率だけで評価すると、ほとんどが正常な不正検知のような偏ったデータでは「全部正常」と答えるモデルが高得点になるため、適合率・再現率を併せて見る。
関連用語
出た過去問
問題文で直接問われたものと、解説の中で触れられたものが含まれます。
出典:平成31年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問63(IPA)解説で登場
ビッグデータを有効活用し、事業価値を生み出す役割を担う専門人材であるデータサイエンティストに求められるスキルセットを表の三つの領域と定義した。データサイエンス力…
正解:分析要件に応じ、決定木分析、ニューラルネットワークなどのモデリング手法の選択、モデルへのパラメタの設定、分析結果の評価ができる。
要点:データサイエンス力は統計・機械学習でモデルを選び評価する力
データサイエンス力は、統計学や機械学習といった情報科学の知識を使って、予測・検定・関係性の把握やデータの加工・可視化を行う力と定義されている。決定木分析やニューラルネットワークといったモデリング手法を選び、パラメタを設定し、結果を評価する能力はまさにこの領域に当たる。
出典:令和6年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問76(IPA)
ベイズ統計の説明として、適切なものはどれか。
正解:事前分布・事後分布といった確率に関する考え方に基づいて体系化されたものであり、機械学習、迷惑メールフィルターなどに利用されている統計理論
要点:ベイズ統計は事前分布をデータで事後分布へ更新する理論
ベイズ統計は、事前分布として仮定した確率を、観測されたデータによって事後分布へ更新していくという考え方に基づく統計理論である。データが少なくても推論でき、逐次的に更新できる特徴から、迷惑メールフィルターや機械学習に広く応用されている。
出典:令和7年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問71(IPA)
クラウドで学習し,エッジデバイスで推論する機械学習ベースのエッジAIにおいて,エッジデバイスで行われる推論処理として,適切なものはどれか。
正解:学習したモデルに従い,実際にデータの識別などを行うプロセス
要点:エッジAIは学習をクラウド、推論を機器側で行う役割分担
機械学習は、データからモデルを作る学習(訓練)と、できたモデルに新しいデータを入れて判断させる推論の2段階に分かれる。エッジAIでは計算量の大きい学習をクラウドで行い、出来上がったモデルを機器側に配置して推論だけを実行する。これにより通信遅延を抑え、現場で即座に識別や判定ができる。
出典:平成29年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問30(IPA)解説で登場
ビッグデータの利用におけるデータマイニングを説明したものはどれか。
正解:蓄積されたデータを分析し,単なる検索だけでは分からない隠れた規則や相関関係を見つけ出すこと
要点:データマイニングは大量データから隠れた規則を見つけ出す
データマイニングは、大量に蓄積されたデータを統計や機械学習の手法で分析する技術である。条件を指定した検索や単純な集計では見えてこない規則性・相関関係・パターンを掘り出し、販売施策や需要予測などの判断に生かす。
出典:平成30年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問1(IPA)解説で登場
AIにおけるディープラーニングに最も関連が深いものはどれか。
正解:神経回路網を模倣した方法であり、多層に配置された素子とそれらを結ぶ信号線で構成され、信号線に付随するパラメタを調整することによって入力に対して適切な解が出力される。
要点:ディープラーニングは多層ニューラルネットの重み調整で学習する
ディープラーニングは、脳の神経細胞のつながりを模したニューラルネットワークを多層に重ねた機械学習の手法である。層と層をつなぐ結合の重み(パラメタ)を学習データから調整することで、入力に対して適切な出力が得られるようにする。したがって神経回路網の模倣を述べた選択肢が正解となる。
出典・参考
公式シラバスの1 基礎理論 > 3. 情報に関する理論 > (9) AI(Artificial Intelligence:人工知能)に関する技術に掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。