在庫管理方式(定量発注・定期発注・ダブルビン・EOQ)とは?ざいこかんりほうしき
在庫管理方式(定量発注・定期発注・ダブルビン・EOQ)とは、発注のタイミングと量の決め方の類型。定量発注方式は在庫が発注点を下回った時点で一定量(経済的発注量EOQ)を発注し、定期発注方式は一定間隔ごとに需要予測から必要量を計算して発注する。ダブルビン方式は容器2つで運用する簡便な定量発注で、ABC分析の区分に応じて使い分ける。
最終更新:2026-10-06
この語が出る過去問を解く →背景
在庫は多く持てば品切れを防げるが資金と保管費を食い、減らせば欠品で機会を失う。この対立を「どの品目にどれだけ管理の手間をかけるか」で調停するのが発注方式の選択である。単価が高く重要な品目には毎回の予測計算という手間をかけ、安価で需要が安定した品目には手間をかけない。ABC分析と組で問われるのはこのためである。
具体例
EOQ=√(2×年間需要量×1回あたり発注費用÷単位あたり年間在庫維持費用)。年間需要3,600個、発注費用1回2,000円、在庫維持費用1個あたり年100円なら、EOQ=√(2×3,600×2,000÷100)=√144,000≒379個となる。
試験での引っ掛け
定期発注は「一定間隔で一定量」ではなく、間隔が一定で量は毎回計算する方式。定量発注はその逆で、量が一定で間隔が変動する。ダブルビンは定量発注の一種であって定期発注ではない。EOQは発注費用と在庫維持費用の合計が最小になる量であり、在庫維持費用だけを最小にする量ではない。
関連用語
出た過去問
出典:平成29年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問75(IPA)
定量発注方式の特徴はどれか。
正解:発注量には経済的発注量を用いると効果的である。
要点:定量発注方式は発注点で一定量を発注し経済的発注量が使える
定量発注方式は、在庫量があらかじめ決めた発注点を下回った時点で、毎回決まった量を発注する方式である。発注量が一定なので、発注費用と在庫維持費用の合計が最小になる経済的発注量を用いると効果が高い。
出典:平成31年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問75(IPA)
定量発注方式における経済的発注量を計算したところ、600個であった。発注から納入までの調達期間は5日であり、安全在庫量が30個である場合、この購買品目の発注点は…
正解:280
要点:発注点=1日平均消費量×調達期間+安全在庫量
定量発注方式の発注点は、調達期間中に消費する見込み量に安全在庫量を加えて求める。1日の平均消費量50個×調達期間5日=250個に安全在庫30個を足して280個となる。経済的発注量600個は1回に発注する量であって、発注点の計算には使わない。
出典:令和2年度 10月試験 応用情報技術者試験 午前 問75(IPA)
図は、定量発注方式を運用する際の費用と発注量の関係を示したものである。図中の③を表しているものはどれか。ここで、1回当たりの発注量をQ、1回当たりの発注費用をC…
正解:経済的発注量=√(2RC/H)
要点:経済的発注量は総費用が最小になる√(2RC/H)
図の④は総費用曲線で、それが最小になる発注量が③であり、これが経済的発注量(EOQ)である。総費用は(Q/2)×H+(R/Q)×Cで表され、これをQで最小化するとQ=√(2RC/H)が得られる。
出典:令和7年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問74(IPA)
ある工場で扱っている部品Aは、使用量(需要)が一定であり、定量発注方式を採用して発注されている。この場合の経済的発注量は、グラフの年間の発注費と、年間の保管費が…
正解:1,000
要点:経済的発注量は年間発注費と年間保管費が等しくなる発注量
1回当たりの発注量をQとすると、年間の発注回数は100,000÷Qなので年間発注費は5,000×100,000÷Q、平均在庫はQ÷2なので年間保管費は1,000×Q÷2となる。両者が等しくなる条件から500,000,000÷Q=500Q、すなわちQ²=1,000,000となりQ=1,000個。経済的発注量は1,000個でエが正解。
出典・参考
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。