ダミー作業とは?だみーさぎょう
ダミー作業とは、アローダイアグラムで作業の前後関係だけを表すために引く、所要時間0の擬似的な矢線(通常は破線)。資源も期間も消費しないが、実作業の矢線では書き表せない依存関係を示し、同じ結合点の組が複数の作業を指してしまう事態を避けるために必要となる。
最終更新:2026-10-06
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アローダイアグラムは矢線が作業、結合点が節目を表す記法で、作業は開始点と終了点の組で識別される。この約束のままでは、依存の一部だけが異なる作業や、同じ2点を結ぶ2本の作業をそのまま描けない。記法上の制約を回避するために導入されたのがダミーであり、実体のある作業ではないという点が理解の要になる。
具体例
部品調達(A)と設計(B)の両方が終わって組立(C)へ入るが、検査治具の準備(D)は調達の完了だけで始められる、という場面で調達完了の結合点から組立側へダミーを引く。省くと治具準備まで設計を待つ依存が入り込み、工期が過大に出る。
試験での引っ掛け
所要時間0なので最早・最遅結合点時刻の計算では加算しないが、依存関係としては必ずたどる。「破線だから無視してよい」と経路計算から外すとクリティカルパスの判定を誤る。矢線には向きがあり、逆に読むと依存関係が反転する点も要注意。
関連用語
出た過去問
問題文で直接問われたものと、解説の中で触れられたものが含まれます。
出典:平成29年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問53(IPA)
次のプレシデンスダイアグラムで表現されたプロジェクトスケジュールネットワーク図を、アローダイアグラムに書き直したものはどれか。ここで、プレシデンスダイアグラムの…
正解:イ:Aの終了ノード(Cの開始ノード)から、Fの開始ノード(Dの終了ノード)へダミー作業(点線)が1本引かれている構成
要点:アローダイアグラムで追加の依存関係を表すときはダミー作業を使う
元のプレシデンスダイアグラムでは、作業FがDの完了に加えてAの完了にも依存している。アローダイアグラムでこの依存を表すには、Aの終了ノードからFの開始ノード(Dの終了ノード)へ向けてダミー作業を1本引けばよい。ダミーは所要時間ゼロで、順序関係だけを表す矢印である。
出典:平成31年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問53(IPA)解説で登場
図のアローダイアグラムから読み取れることとして、適切なものはどれか。ここで、プロジェクトの開始日を1日目とする。
正解:作業Eの総余裕時間は30日である。
要点:総余裕時間=最遅開始時刻-最早開始時刻で求める
作業Bの10日とダミー作業により結合点1の最早開始は10日目時点となる。C(20日)とG(20日)を通る経路が最長で結合点5の最早は50、これがクリティカルパスになる。作業Eは最早開始が10、最遅開始は50-10=40なので、総余裕時間は40-10=30日となる。
出典:令和3年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問52(IPA)
次のプレシデンスダイアグラムで表現されたプロジェクトスケジュールネットワーク図を、アローダイアグラムに書き直したものはどれか。ここで、プレシデンスダイアグラムの…
正解:A→Cの後の結合点からFの直前の結合点へダミー作業(破線矢印)が1本引かれ、A→C→E→G、B→D→F→Hがそれぞれ終了に合流するアローダイアグラム
要点:アローダイアグラムでは経路をまたぐ先行関係をダミーで表す
プレシデンスダイアグラムでは作業をノードで表すため、1つの作業から複数の後続へ分岐しても矢印を足すだけでよい。一方アローダイアグラムは作業を矢印、結合点をノードで表すので、他の経路にまたがる先行関係はダミー作業(破線)で表現する必要がある。ここではAの完了がC側の経路だけでなくFの開始条件にもなっているため、ダミー作業を1本だけ追加した図が正しい。
出典:令和5年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問53(IPA)解説で登場
プロジェクトのスケジュールを短縮したい。当初の計画は図1のとおりである。作業Eを作業E1、E2、E3に分けて、図2のとおりに計画を変更すると、スケジュールは全体…
正解:1
要点:作業短縮の効果は、クリティカルパスが別経路に移った時点で頭打ちになる
図1では、A→B→E→H→Iが5+8+9+4+2=28日で最長となり、A→B→D→Gの5+8+7+7=27日を上回るクリティカルパスである。図2ではE1(3)とE2(4)がノードbから並行して出て、ダミー作業によりE3はE1・E2の両方の完了後でなければ開始できない。したがってノードpの最早開始は max(3,4)=4日後となり、E部分は4+2=6日。この経路は5+8+6+4+2=25日に短縮される。その結果クリティカルパスはA→B→D→Gの27日に移るので、全体の短縮は28-27=1日にとどまる。
出典:令和6年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問52(IPA)解説で登場
図のアローダイアグラムで表されるプロジェクトがある。結合点5の最早結合点時刻はプロジェクトの開始から第何日か。ここで、プロジェクトの開始日は0日目とする。
正解:7
要点:最早結合点時刻は流入する全経路のうち最も遅い到達時刻で決まる
最早結合点時刻は、その結合点に入るすべての経路のうち最も遅く到達する時刻で決まる。結合点2は0+3=3日、結合点3は経路B(0+2=2日)と経路A→C(3+1=4日)の遅い方で4日、結合点4は3+4=7日である。結合点5へは作業E(3+2=5日)、作業F(4+2=6日)、結合点4からのダミー作業(7+0=7日)の3経路があり、最も遅い7日が最早結合点時刻となる。
出典・参考
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。