ロールフォワードとは?ろーるふぉわーど
ロールフォワードとは、媒体障害でデータベースを失ったとき、バックアップファイルを復元したうえで更新後ログ(アフタイメージ)を順に適用し、障害直前の状態まで進める復旧処理。トランザクション障害で更新前ログを使って戻すロールバックとは向きが逆になる。
最終更新:2026-10-06
この語が出る過去問を解く →背景
メモリ上のバッファに溜めた更新を、その都度ディスクへ書き戻していては性能が出ない。そこでDBMSは更新内容をログに記録し、データファイルへの反映は後回しにする。この設計の裏返しとして、ディスクが壊れたときはバックアップ時点まで戻ったうえで、ログを再生して失われた更新を積み直す必要が生じる。運用側から見れば「バックアップとログの両方が揃って初めて復旧できる」という、日々のバックアップ設計の制約そのものになる。
具体例
Oracle Databaseで日曜夜のフルバックアップをリストアし、月曜以降のアーカイブREDOログを取得順に適用して、障害直前のコミット済み状態まで回復させる。
試験での引っ掛け
媒体障害の回復に必要なのは「バックアップファイル+更新後ログ」。更新前ログだけでは復旧できない。ログをデータファイルと同じ媒体に置くと同時に失われるため、別媒体への保管が前提になる点も問われる。
関連用語
出た過去問
出典:平成28年度 秋期 ITサービスマネージャ試験 午前Ⅱ 問13(IPA)解説で登場
データベースのロールバック処理の説明はどれか。
正解:ログの更新前情報を用いて、トランザクション開始直前の状態にデータを復元させる。
要点:ロールバックは更新前情報で開始直前の状態へ戻す
ロールバックは、コミットされなかったトランザクションの更新を取り消し、そのトランザクションが始まる直前の状態へ戻す処理である。取り消すには更新前の値が必要なので、ログの更新前情報(ビフォアイメージ)を使う。これに対し、コミット済みの更新を障害直前の状態まで再現するのがロールフォワードで、こちらは更新後情報を用いる。
出典:平成29年度 秋期 ITサービスマネージャ試験 午前Ⅱ 問21(IPA)解説で登場
WAL(Write Ahead Log)プロトコルの目的に関する記述のうち、適切なものはどれか。
正解:何らかの理由でDBMSが停止しても、“コミット済みであるがデータベースに書き込まれていない更新データ”の回復を可能にする。
要点:WALは更新反映より先にログを確定させ回復を保証する
WAL(ログ先行書出し)は、データベースへの実際の更新反映より先にログを確定させるという規則である。これにより、コミット済みだがデータファイルへ未反映の更新でも、ログを読み直して再現(ロールフォワード)でき、障害後に確実に回復できる。ログさえ残っていれば回復できる、という点が目的の核心である。
出典:令和3年度 春期 ITサービスマネージャ試験 午前Ⅱ 問23(IPA)解説で登場
媒体障害により停止したデータベースを回復するときに使用するデータとして、適切なものはどれか。
正解:データベースのバックアップコピーと、バックアップ取得以降に発生した全てのトランザクションのログデータ
要点:媒体障害はバックアップ復元+ログのロールフォワードで回復する
媒体障害はディスクなどの記憶媒体そのものが壊れ、データベースの内容が失われる障害である。この場合は、まずバックアップコピーから媒体上のデータベースを復元し、そこにバックアップ取得以降の更新ログ(更新後情報)をロールフォワードで反映して最新状態まで戻す。ログだけ、あるいはバッファやチェックポイントだけでは失われた本体を再構成できない。
出典・参考
公式シラバスの4 サービスの運用 > 4-2 運用オペレーションに掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。