TLSとは?ティーエルエス
TLSとは、通信を暗号化し、盗聴・改ざん・なりすましを防ぐプロトコル。SSLの後継として標準化された名称で、鍵交換と相手の正当性確認を公開鍵暗号で行い、その後の本文のやり取りは共通鍵暗号で行うハイブリッド方式をとる。HTTPと組み合わせたものがHTTPS。
最終更新:2026-10-06
この語が出る過去問を解く →背景
Webが商取引に使われ始めると、経路の途中で内容を読まれない仕組みと、つないだ相手が本物かを確かめる仕組みの両方が要るようになった。公開鍵暗号だけでは処理が重すぎ、共通鍵暗号だけでは最初の鍵を安全に渡せないという対立を、「最初だけ公開鍵、以後は共通鍵」という分担で調停したのがTLSである。管理側にとっては、対応する版と証明書の期限が点検対象になる。
具体例
WebサイトをHTTPSにするには、認証局が発行したサーバ証明書を導入する。無償の認証局Let's Encryptの普及以降は常時HTTPSが標準になり、Google Chromeは証明書のない通信に「保護されていない通信」と表示する。
試験での引っ掛け
「SSL/TLSなら版を問わず安全」ではない。SSL3.0やTLS1.0/1.1は脆弱で使用は非推奨とされる。また通信全体を公開鍵暗号で暗号化しているわけではなく、鍵交換だけを公開鍵暗号で行い本文は共通鍵暗号で暗号化する、という分担が問われる。
関連用語
出た過去問
出典:平成28年度 秋期 情報セキュリティマネジメント試験 午前 問17(IPA)
次の電子メールの環境を用いて、秘密情報を含むファイルを電子メールに添付して社外の宛先の利用者に送信したい。その際のファイルの添付方法、及びその添付方法を使う理由…
正解:Webブラウザから Webメールのサーバまでの通信は暗号化されるが、その後の通信が暗号化されないこともあるので、ファイルを暗号化してメールに添付する。
要点:経路の一部しか暗号化されないならファイル自体を暗号化
HTTPSで守られるのはブラウザとWebメールサーバの間だけであり、そこから先のサーバ間のSMTP転送や受信者のPOP3受信が暗号化される保証はない。経路の一部しか守られていない以上、通信路の暗号化だけに頼るのは危険で、ファイルそのものを暗号化して中身を守る必要がある(エンドツーエンドの保護)。なおBase64は文字コード変換の符号化にすぎず、鍵を使わないため暗号化にはならない。
出典:平成29年度 秋期 情報セキュリティマネジメント試験 午前 問29(IPA)
HTTP over TLS(HTTPS)を用いて実現できるものはどれか。
正解:ディジタル証明書によるサーバ認証
要点:HTTPSは通信の暗号化と証明書によるサーバ認証を実現する
HTTPSはHTTP通信をTLSで保護する仕組みで、サーバのディジタル証明書を検証することによる相手の確認(サーバ認証)と、通信経路の暗号化・改ざん検知を実現する。守れるのはあくまで通信であり、端末やサーバの中身は対象外である。
出典:平成30年度 秋期 情報セキュリティマネジメント試験 午前 問22(IPA)
A社のWebサーバは,サーバ証明書を使ってTLS通信を行っている。PCからA社のWebサーバへのTLSを用いたアクセスにおいて,当該PCがサーバ証明書を入手した…
正解:サーバ証明書の正当性を,認証局の公開鍵を使って検証する。
要点:認証局の公開鍵はサーバ証明書の署名検証に使う
サーバ証明書には認証局の秘密鍵によるディジタル署名が付されている。クライアントは、あらかじめ信頼している認証局の公開鍵でこの署名を検証し、証明書が改ざんされておらず正規の認証局が発行したものであることを確かめる。共通鍵の受渡しやデータの暗号化に使われるのはサーバの公開鍵であって、認証局の公開鍵ではない点が区別のポイントである。
出典:令和4年度 公開問題 情報セキュリティマネジメント試験 科目A・B 問26(IPA)
HTTP over TLS(HTTPS)を用いて実現できるものはどれか。
正解:デジタル証明書によるサーバ認証
要点:HTTPSは通信の暗号化とサーバ証明書による認証
HTTPSはHTTPをTLSで保護するもので、サーバのデジタル証明書によって接続先が本物かを確認するサーバ認証と、通信内容の暗号化・改ざん検知を実現する。あくまで通信経路上の保護であり、サーバ内のファイルやPCの状態を守る技術ではない。証明書を検証することで、偽サイトへの誘導に気付ける点が重要である。
出典:令和6年度 公開問題 情報セキュリティマネジメント試験 科目A・B 問6(IPA)
A社のWebサーバは,サーバ証明書を使ってTLS通信を行っている。PCからA社のWebサーバへのTLSを用いたアクセスにおいて,当該PCがサーバ証明書を入手した…
正解:サーバ証明書の正当性を,認証局の公開鍵を使って検証する。
要点:認証局の公開鍵はサーバ証明書の正当性検証に使う
サーバ証明書には認証局の電子署名が付いており、受け取ったPCは認証局の公開鍵でその署名を検証します。検証が通れば、証明書が確かにその認証局によって発行され、改ざんされていないことを確認できます。この後の通信で使う共通鍵の受渡しにはサーバの公開鍵を用いるため、認証局の公開鍵の役割と混同しないようにします。
出典・参考
公式シラバスの1 技術要素 > 5 セキュリティ実装技術 > セキュアプロトコルに掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。