標的型攻撃とは?ひょうてきがたこうげき
標的型攻撃とは、特定の組織を狙って侵入し、長期間にわたり潜伏しながら情報を窃取し続ける攻撃。業務メールを装った文面、利用者がよく見るサイトを改ざんする水飲み場型攻撃、取引先や委託先を経由するサプライチェーン攻撃などが入口になる。侵入後は内部を偵察し、認証情報を奪って横展開する。
最終更新:2026-10-06
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不特定多数へばらまく攻撃は、検体のパターンが共有されればウイルス対策ソフトで止まる。一組織のためだけに作られた検体と文面はどこにも既知情報が無く、入口での検知が原理的に効きにくい。そこで防御の重心が、入口で止めることから「侵入されている前提で内部の異常を見つけ、持ち出しを止める」ことへ移った。
具体例
IPAは「高度標的型攻撃対策に向けたシステム設計ガイド」で、内部で認証情報を奪って広がる動きを止める設計を示している。実務では、管理者権限を常用しない、端末どうしの直接通信を制限する、プロキシで外向き通信を可視化する、といった内部側の措置が中心になる。
試験での引っ掛け
APTのPはPersistent(執拗・持続的)であって、「高価な未知の技術を使う」という意味ではない。実際の侵入口は既知の脆弱性や業務を装ったメールであることが多い。また「入口対策を固めれば防げる」も誤りで、侵入を前提とした内部の検知と出口対策が要る。
関連用語
出た過去問
問題文で直接問われたものと、解説の中で触れられたものが含まれます。
出典:平成28年度 春期 情報処理安全確保支援士試験 午前Ⅱ 問10(IPA)解説で登場
“サイバー情報共有イニシアティブ(J-CSIP)”の説明はどれか。
正解:検知したサイバー攻撃の情報を公的機関に集約し,高度なサイバー攻撃対策につなげていく取組み
要点:J-CSIPは攻撃情報を集約・共有する官民の枠組み
J-CSIPは、標的型攻撃などで検知した攻撃情報をIPAという公的機関に集約し、参加組織間で匿名化して共有することで、業界横断の対策強化につなげる取組みです。個社では見えない攻撃の全体像を把握することが狙いです。
出典:平成30年度 春期 情報処理安全確保支援士試験 午前Ⅱ 問10(IPA)解説で登場
サイバー情報共有イニシアティブ(J-CSIP)の説明として,適切なものはどれか。
正解:標的型サイバー攻撃などに関する情報を参加組織間で共有し,高度なサイバー攻撃対策につなげる取組み
要点:J-CSIPは標的型攻撃の情報を組織間で共有する枠組み
J-CSIPはIPAが情報ハブとなり、重要インフラ機器製造業などの参加組織から寄せられた標的型攻撃のメール検体や不審な通信の情報を集約し、匿名化したうえで参加組織へ還元する枠組みである。一組織では点にしか見えない攻撃も、共有すれば同一キャンペーンとして把握でき、早期の防御につながる。名称のとおり「情報共有」が本質である。
出典:令和3年度 秋期 情報処理安全確保支援士試験 午前Ⅱ 問5(IPA)解説で登場
サイバーキルチェーンに関する説明として、適切なものはどれか。
正解:攻撃者の視点から、攻撃の手口を偵察から目的の実行までの段階に分けたもの
要点:サイバーキルチェーンは攻撃を段階に分け対処点を見つける
サイバーキルチェーンは、標的型攻撃の一連の流れを攻撃者側の視点で段階に分けて整理したモデルである。偵察、武器化、配送、攻撃、インストール、遠隔操作、目的の実行といった段階に分解することで、どの段階でどんな検知・遮断が可能かを整理でき、いずれかの環を断てば攻撃全体を止められるという考え方につながる。多層防御の設計指針として使われる。
出典:令和3年度 春期 情報処理安全確保支援士試験 午前Ⅱ 問9(IPA)解説で登場
サイバー情報共有イニシアティブ(J-CSIP)の説明として,適切なものはどれか。
正解:標的型サイバー攻撃などに関する情報を参加組織間で共有し,高度なサイバー攻撃対策につなげる取組
要点:J-CSIPはIPAを軸に標的型攻撃情報を共有する枠組み
J-CSIP(サイバー情報共有イニシアティブ)は、IPAを情報のハブとして、重要インフラ機器製造業などの参加組織が標的型攻撃メールなどの情報を持ち寄り、匿名化したうえで参加者間に還元する枠組みである。単独の組織では見えない攻撃の傾向を早期に共有し、対策に結び付けることを狙う。監査結果の共有やバックアップの相互提供、製品評価の公開を行う制度ではない。
出典:令和4年度 春期 情報処理安全確保支援士試験 午前Ⅱ 問5(IPA)
標的型攻撃における攻撃者の行動をモデル化したものの一つにサイバーキルチェーンがあり、攻撃者の行動を7段階に分類している。標的とした会社に対する攻撃者の行動のうち…
正解:攻撃者が、会社の役員が登録しているSNSサイトから、攻撃対象の人間関係、趣味などを推定する。
要点:偵察は接触前に公開情報から標的を下調べする段階
サイバーキルチェーンの第1段階である偵察は、標的に接触する前に公開情報などから組織や人物の情報を収集する活動を指す。SNSなど外部から誰でも見られる情報源をたどって人間関係や趣味を把握する行為は、標的型メールの説得力を高める下調べであり、この段階に当たる。以降は武器化、配送、攻撃、インストール、C&C、目的の実行と続く。
出典・参考
公式シラバスの3 技術要素 > 1. 情報セキュリティ > (7) 攻撃手法に掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。