クリティカルパスとは?くりてぃかるぱす
クリティカルパスとは、プロジェクトの開始から終了までの経路のうち、所要期間が最長になる経路。この経路上の作業には余裕(トータルフロート)が無く、1日遅れれば全体の完了が1日遅れる。逆に全体工期を縮めるには、この経路上の作業を短縮するか並行化するしかない。ネットワーク図に前進計算・後退計算を施し、フロートが0の作業の連なりとして求める。
最終更新:2026-10-06
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工程表が横棒の羅列だった時代は、どの作業の遅れが納期に響くのかが人の勘でしか分からず、目立つ作業に人を張り付けて肝心の経路を落とすことが起きた。作業の依存関係を図にして最長経路を計算で出す方法が1950年代に確立し、遅れの影響を「全体に効くか、効かないか」で切り分けられるようになった。炎上時に、どこへ人を入れれば納期が動くのかを説明する根拠がこれである。
具体例
デュポンが1957年に化学プラントの保全工事の工期短縮のために開発したCPM(クリティカルパス法)が原型で、同時期に米海軍のポラリス計画でPERTが使われた。経路A→C→Fが40日、A→B→E→Fが35日なら前者がクリティカルパスで工期は40日、B・Eには5日の余裕がある。
試験での引っ掛け
クリティカルパスは1本とは限らず、同じ長さの経路が複数あればそのすべてがクリティカルパスになる。また短縮策を打つと最長経路が別の経路へ移るため、対策のたびに再計算が要る。「余裕のある作業を早く終わらせても工期は縮まらない」点も頻出。
関連用語
出た過去問
問題文で直接問われたものと、解説の中で触れられたものが含まれます。
出典:平成29年度 春期 プロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ 問1(IPA)
プロジェクトのスケジュールを管理するときに使用する"クリティカルチェーン法"の実施例はどれか。
正解:クリティカルパスを守るために,合流バッファとプロジェクトバッファを設ける。
要点:クリティカルチェーン法は余裕をバッファに集約して管理する
クリティカルチェーン法は、各作業に埋め込まれがちな安全余裕を取り除いて集約し、バッファとしてまとめて管理する手法である。クリティカルチェーンの末尾に置くプロジェクトバッファと、非クリティカルな経路がクリティカルチェーンに合流する手前に置く合流バッファを設け、バッファの消費状況で進捗を管理する。
出典:平成29年度 春期 プロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ 問9(IPA)
プロジェクトマネジメントにおけるクラッシングの例として,適切なものはどれか。
正解:クリティカルパス上の遅れているアクティビティに人員を増強した。
要点:クラッシングは資源追加でコストと引換えに期間を短縮する
クラッシングは、資源を追加投入するなどしてコストを増やす代わりに所要期間を短縮するスケジュール短縮技法である。クリティカルパス上の遅れているアクティビティに人員を増やす対応がこれにあたる。作業を並行化して短縮するファストトラッキングと対で押さえるとよい。
出典:平成30年度 春期 プロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ 問6(IPA)解説で登場
図1に示すプロジェクト活動について、作業Cの終了がこの計画から2日遅れたので、このままでは当初に計画した総所要日数で終了できなくなった。作業を見直したところ、作…
正解:当初計画から1日増加する。
要点:ファストトラッキングは並行化で短縮するが遅れを吸収しきれない場合がある
当初計画のクリティカルパスをたどると総所要日数は33日である。作業Cが2日遅れて12日になり、ファストトラッキングによりGをG1とG2に分割してIをG1の完了後に開始できるようにしても、最終合流点はG2側の経路に規定されて34日となる。結果として当初計画より1日増加する。ファストトラッキングは遅れを完全には吸収できなかったことになる。
出典:平成31年度 春期 プロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ 問3(IPA)解説で登場
工程管理図表の特徴に関する記述のうち、ガントチャートのものはどれか。
正解:作業の相互関係の把握には適さないが、作業計画に対する実績を把握するのに適しており、個人やグループの進捗管理に利用される。
要点:ガントチャートは実績把握向き、作業間の関係は表せない
ガントチャートは横軸に時間、縦軸に作業を取り、各作業の予定期間と実績を帯で表す図表である。個々の作業の開始・終了と進み具合が視覚的に分かる一方、作業どうしの依存関係やクリティカルパスは表現できない。そのため個人やグループ単位の進捗管理に向く。
出典:平成31年度 春期 プロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ 問4(IPA)解説で登場
プロジェクトのスケジュール管理で使用する“クリティカルチェーン法”の実施例はどれか。
正解:限りある資源とプロジェクトの不確実性に対応するために、合流バッファとプロジェクトバッファを設ける。
要点:クリティカルチェーン法は合流・プロジェクトバッファで管理する
クリティカルチェーン法は、各作業の見積りに個別に潜ませていた安全余裕を取り除き、まとめてバッファとして管理する手法である。プロジェクト全体の納期を守るためにチェーンの最後に置くのがプロジェクトバッファ、非クリティカルな経路がクリティカルチェーンに合流する手前に置くのが合流バッファ(フィーディングバッファ)である。資源の制約も考慮して計画する点がクリティカルパス法との違いである。
出典・参考
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。