内部統制とは?ないぶとうせい
内部統制とは、組織が自らの業務を健全かつ効率的に回すために構築・運用する仕組みで、業務の有効性と効率性、財務報告の信頼性、法令等の遵守、資産の保全という四つの目的を持つ。統制環境・リスクの評価と対応・統制活動・情報と伝達・モニタリング・ITへの対応という六つの基本的要素で構成され、このうちITへの対応が全般統制と業務処理統制に分かれる。
最終更新:2026-10-07
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経営者が自ら業務の適正を確かめる仕組みを持たなければ、不正や誤りは外部の監査が入るまで表に出ない。米国で相次いだ会計不祥事を受けてCOSO(トレッドウェイ委員会支援組織委員会)が枠組みを示し、日本でも金融商品取引法が財務報告に係る内部統制報告制度を義務づけた。業務がシステムに埋め込まれた現在は統制の実体もシステムの中にあるため、監査以外を専門とする受験者にも共通の前提知識として問われる。
具体例
金融庁の内部統制報告制度では、上場企業が財務報告に係る内部統制の有効性を自ら評価して内部統制報告書を提出し、監査法人がその内容を監査する。評価の物差しになるのがCOSOの枠組みと、経済産業省・IPAが公表するシステム管理基準(追補版が財務報告に係るIT統制のガイダンス)である。
試験での引っ掛け
目的は四つで、「情報セキュリティの確保」はこの四つには含まれない。六つの基本的要素のうち統制活動とモニタリングの取り違えも狙われる。また内部統制には経営者による無効化や複数人の共謀を防ぎきれないという固有の限界があり、整備すれば不正がゼロになるわけではない。
関連用語
出た過去問
出典:平成28年度 秋期 高度試験 午前Ⅰ 問22(IPA)
金融庁の“財務報告に係る内部統制の評価及び監査に関する実施基準”における“ITへの対応”に関する記述のうち、適切なものはどれか。
正解:ITの統制は、ITに係る全般統制及びITに係る業務処理統制から成る。
実施基準では、ITへの対応を「IT環境への対応」と「ITの利用及び統制」に分け、ITの統制は組織全体の基盤を支えるIT全般統制と、個々の業務処理の正確性を確保するIT業務処理統制から構成されるとしている。
出典:平成30年度 秋期 高度試験 午前Ⅰ 問21(IPA)
システム監査における、サンプリング(試査)に関する用語の説明のうち、適切なものはどれか。
正解:許容逸脱率とは、受け入れることができる所定の内部統制からの逸脱率であり、監査人がサンプルの件数を決めるときに用いられる指標である。
要点:許容逸脱率はサンプル件数を決めるための指標
許容逸脱率は、内部統制の運用テストにおいて監査人が受け入れられる逸脱(統制どおりに実施されていない)の割合の上限で、これを小さく設定するほど必要なサンプル件数は多くなる。したがってサンプル件数を決定する際の指標として用いられる。
出典・参考
公式シラバスの9 企業と法務 > 4. その他の法律・ガイドライン・技術者倫理 > (3) コンプライアンスに掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。