経営理念とは?けいえいりねん
経営理念は、その会社が何のために存在し、何を大切にして事業を行うのかを表した基本的な考え方である。達成すべき数値ではなく判断の物差しであり、理念(何のために)→ビジョン(ありたい姿)→経営戦略→事業計画という順で、下へ行くほど具体的になる。
最終更新:2026-10-10
この語が出る過去問を解く →背景
日々の判断をすべて規程で決めておくことはできない。前例のない場面で現場が迷ったとき、何を優先するかがそろっていなければ、部署ごとにばらばらの答えが出る。理念は、その優先順位をあらかじめ言葉にしておく装置である。採用や人材育成の基準、社外に対する会社の印象づくりにも同じ言葉が使われ、近年はミッション・ビジョン・バリュー(MVV)やパーパス経営という言い方でも整理される。
具体例
サントリーの「水と生きる」やヤマト運輸が掲げる「社会的インフラとしての宅急便」のように、短い言葉で価値観を示したものが経営理念にあたる。新しい店をどこに出すか、この商品を扱うかで意見が割れたとき、判断の基準として持ち出される。
試験での引っ掛け
経営理念・ビジョン・経営戦略・経営計画は抽象度の階層が違い、説明文だけを入れ替えた選択肢が出る。理念は存在意義と価値観、ビジョンはありたい姿、戦略はそこへ至る方針、計画は数値と期限である。人・物・金といった経営資源の説明や、重要成功要因(CSF)の説明とも取り違えやすい。
関連用語
出た過去問
問題文で直接問われたものと、解説の中で触れられたものが含まれます。
出典:平成21年度 秋期 ITパスポート試験 問12(IPA)解説で登場
A社では企業理念に基づいてビジネス戦略を策定し実行するための手順を考えた。重要成功要因の抽出、ビジネス環境の分析、ビジネス戦略の立案、ビジョンの設定を図のように…
正解:重要成功要因の抽出
要点:ビジョン→環境分析→戦略立案→重要成功要因→実行計画
経営理念から実行計画に至る流れは、まずありたい姿であるビジョンを設定し、次に外部・内部の環境を分析して、その結果を踏まえて戦略を立案する。そして立案した戦略を達成するうえで鍵となる要因(重要成功要因)を抽出し、それを具体的な実行計画へ落とし込む。したがって実行計画策定の直前にあたる④は、重要成功要因の抽出となる。
出典:平成21年度 春期 ITパスポート試験 問22(IPA)
経営理念を説明したものはどれか。
正解:企業が活動する際に指針となる基本的な考え方であり、企業の存在意義や価値観などを示したもの
要点:経営理念は企業の存在意義と価値観を示す最上位の考え方
経営理念は、企業が何のために存在し、どのような価値観で活動するのかを示した基本的な考え方であり、経営戦略や行動指針の土台となる。経営資源(人・物・金・情報)、経営計画、企業文化(社風)はいずれも別の概念で、経営理念はそれらの上位にある拠りどころにあたる。
出典:平成22年度 春期 ITパスポート試験 問16(IPA)
企業の経営に対する信念や価値観を社員や顧客、社会に対して示すものとして最も適切なものはどれか。
正解:経営理念
要点:経営理念は企業の存在意義と価値観を示すもの
経営理念は、企業が何のために存在し、どのような価値観で事業を営むのかを明文化したものである。社員の行動の拠りどころとなり、顧客や社会に対して企業の姿勢を示す役割をもつ。具体的な目標や達成手段を示す計画・戦略とは階層が異なり、それらの上位に位置づけられる。
出典:平成25年度 秋期 ITパスポート試験 問11(IPA)
経営理念に関する記述のうち、最も適切なものはどれか。
正解:企業の使命や存在意義を表したものである。
要点:経営理念は企業の使命・存在意義を示す最上位の考え方
経営理念は、その企業が何のために存在し、どのような価値観で事業を行うのかを示した最上位の考え方である。経営方針や経営計画は経営理念を受けて具体化されるものであり、順序が逆になることはない。企業活動の土台となるため頻繁に変えるものではなく、社是・社訓などの形で明文化されることが多い。
出典:令和元年度 秋期 ITパスポート試験 問12(IPA)
企業の経営理念を策定する意義として、最も適切なものはどれか。
正解:企業の存在理由や価値観を明確にすることができる。
要点:経営理念は企業の存在理由と価値観を示す
経営理念は、その企業が何のために存在し、どのような価値観で事業を行うのかを明文化したものである。戦略や計画の土台となる考え方を示すものであり、具体的な行動計画や到達目標そのものではない。
出典・参考
公式シラバスの1 企業と法務 > 1. 経営・組織論 > (1) 企業活動と経営資源に掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。