製造原価報告書(材料費・労務費・経費)とは?
製造原価報告書(材料費・労務費・経費)とは、当期の製造活動で発生した原価を材料費・労務費・経費に分け、仕掛品の増減を調整して当期製品製造原価を示す明細書。損益計算書の売上原価につながる。原価低減の効果がどの費目に、いつ財務諸表へ現れるかを説明する土台になる。
ITパスポートの過去問では4回出題されています(2009年度〜2026年度)。
せいぞうげんかほうこくしょ
製造原価報告書(材料費・労務費・経費)の意味
当期の製造活動で発生した原価を材料費・労務費・経費に分け、仕掛品の増減を調整して当期製品製造原価を示す明細書。損益計算書の売上原価につながる。原価低減の効果がどの費目に、いつ財務諸表へ現れるかを説明する土台になる。
製造原価報告書(材料費・労務費・経費)の具体例
材料費3億円、労務費2億円、経費1億円に期首仕掛品5千万円を足し、期末仕掛品7千万円を引いて当期製品製造原価5億8千万円を求める。自動化投資は労務費を減らす一方で減価償却費として経費を増やすため、費目間の振替として現れる。
製造原価報告書(材料費・労務費・経費)は試験でどう引っ掛けられる?
当期製品製造原価と売上原価は一致しない。製品在庫の増減を調整して初めて売上原価になる。また外注加工費は材料費ではなく経費に含めるなど、費目区分の細部で誤答を誘われやすい。
製造原価報告書(材料費・労務費・経費)と関連する用語
製造原価報告書(材料費・労務費・経費)が出た過去問
損益計算資料から求められる損益分岐点となる売上高は何百万円か。
正解:300
要点:損益分岐点売上高=固定費÷限界利益率
損益分岐点売上高は、固定費を限界利益率で割って求める。変動費は材料費140と外注費100の計240百万円なので、売上400百万円に対する限界利益は160百万円、限界利益率は0.4となる。固定費は製造固定費100と販売固定費20の計120百万円だから、120÷0.4=300百万円が損益分岐点売上高である。
出典:平成21年度 秋期 ITパスポート試験 問13(IPA)〔中問C〕売上高の損益分析に関する次の記述を読んで答えよ。 部品メーカに勤めるAさんは、材料費などの変動費と人件費などの固定費を把握し、表計算ソフトを活用して、…
正解:A5*B$1+B$2
要点:複写でずらしたくない参照は絶対参照にする
総費用は「売上高×変動費率+固定費」で求められる。この式を下の行へ複写しても、変動費率と固定費が入っているセルは常に同じ位置を参照し続ける必要があるため、行番号に絶対参照を付ける。売上高は行ごとに変わるので相対参照のままにしておく。この使い分けが表計算の要点である。
出典:平成27年度 春期 ITパスポート試験 問93(IPA)バリューエンジニアリングでは,消費者の立場から,製品が有する機能と製品に要する総コストの比率で製品の価値を評価する。バリューエンジニアリングの観点での総コストの…
正解:消費者が製品を購入してから,使用し廃棄するまでに要する費用
要点:VEの価値=機能÷総コスト。総コストは購入から廃棄までの費用
バリューエンジニアリングでは価値を「機能÷コスト」で捉え、このコストは消費者が負担するライフサイクルコスト、すなわち購入から使用・保守を経て廃棄に至るまでに要する費用の総額を指す。製造原価や材料費といった供給側の費用だけを見るのではない点が要点である。
出典:平成29年度 春期 ITパスポート試験 問30(IPA)製品の製造に関連して発生する次の費用のうち、間接費だけを全て挙げたものはどれか。 a 完成した製品を検査する労務費 b 工場の電気供給設備を保守する労務費 c …
正解:b
要点:個々の製品に跡付けられない共通費用が間接費
原価計算では、特定の製品にいくらかかったかを直接たどれる費用を直接費、複数の製品に共通して発生し個々の製品に跡付けられない費用を間接費と呼ぶ。工場の電気供給設備の保守にかかる労務費は工場全体を支える費用で、どの製品にいくらとは割り当てられないため間接費に当たる。外注加工費は特定の製品の加工に対して支払うため直接費であり、完成品の検査に要する労務費も本問では特定製品の製造に跡付けられる費用として扱われている。
出典:令和8年度 秋期 ITパスポート試験 問9(IPA)
最終更新:2026-08-25/解説は資格暗記が独自に作成しています。 過去問の出典は各問題に記載のとおりです。