伝送速度(bps)とは?でんそうそくど
伝送速度は、通信回線が1秒間にどれだけのデータを送れるかを表す指標で、1秒間に送れるビット数を意味するbps(ビット毎秒)という単位で示す。1Gbpsは1秒間に約10億ビットという意味になる。ここで注意が要るのは、カタログや契約書に書かれている速度は、条件がすべて理想的だった場合の理論上の最大値だという点である。実際に利用者が体感する速度(スループット)は、同じ回線を使う人の多さ、社内の機器の処理能力、通信の手続きに使われる分のデータなどによって下がり、カタログの値より低くなるのが普通である。「回線を速いものに変えたのに遅い」という相談の多くは、原因が回線ではなく社内の機器や利用の集中にあり、この理論値と実測値の違いを知っていることが、情報システム部門への相談内容を整理するうえで役に立つ。
最終更新:2026-10-10
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回線を選ぶときに「速い遅い」を感覚で言い合っても比べようがないため、1秒あたりに運べるビット数という共通の物差しが要る。ただしこの数値は、ほかに誰も使っておらず機器も十分に速い、という理想の条件での上限として測られている。実際の職場では回線を大勢で分け合い、通信の手続きに使われる分もあるので、体感はこれより必ず落ちる。カタログ値と実測値が別物だという前提を最初から仕組みに織り込んで理解しておかないと、「速い回線に変えたのに遅い」という相談が原因の見当違いのまま繰り返される。
具体例
支店に「最大1Gbps」と書かれた光回線を引いても、昼休みに全員が動画を見ると実際の測定値は数百Mbpsまで落ちることがある。1Gbpsは回線1本の上限であって、1人あたりに1Gbpsが保証されているわけではなく、使う人数で分け合う形になる。
試験での引っ掛け
ビット(b)とバイト(B)の取り違えが最も多い。1バイトは8ビットなので、100Mbpsの回線で1秒間に送れるのは約12.5Mバイトであり、ファイルの大きさ(MB表記)から所要時間を求める計算では8で割る手順が要る。単位の大文字と小文字も、Mbps(メガビット毎秒)とMBps(メガバイト毎秒)で意味が変わる。もう一つ、カタログの伝送速度(理論値)と実際のスループット(実効速度)を同じものとして扱わないこと。「最大」と書かれている値は保証値ではない。
関連用語
出た過去問
出典:平成22年度 春期 ITパスポート試験 問62(IPA)
ADSL回線に関する記述として、適切なものはどれか。
正解:ダウンロード時の通信速度はアップロード時の通信速度に比べて速い。
要点:ADSLは下りが速い非対称、距離が延びると減速
ADSLはAsymmetric(非対称)の名のとおり、上りと下りで通信速度が異なる方式で、閲覧や受信が中心の使われ方に合わせて下り(ダウンロード)を速く設計している。既存の電話用の銅線を使うため、収容局からの距離が長いほど信号が減衰して速度は落ちる。音声通話とデータ通信は周波数帯を分けて使うので、同時に使っても互いの速度に大きく影響しない。
出典:平成23年度 秋期 ITパスポート試験 問56(IPA)
ネットワークのデータ伝送速度を表す単位はどれか。
正解:bps
要点:通信速度の単位はbps(1秒当たりのビット数)
bps(bits per second)は1秒間に伝送できるビット数を表す単位で、ネットワークの伝送速度を示す標準的な指標である。他の単位はそれぞれ、fpsが動画の1秒当たりのコマ数、ppmがプリンタの1分当たりの印刷枚数、rpmがディスクなどの1分当たりの回転数を表し、いずれも通信速度とは無関係である。
出典:平成26年度 秋期 ITパスポート試験 問90(IPA)
出典:平成27年度 春期 ITパスポート試験 問71(IPA)
隣の部屋に他社が引っ越してきた頃から、自社の無線LANの通信速度が低下した。原因を調査して、自社の無線LANの設定を変更することで、元の通信速度に戻った。このと…
正解:無線チャネルを変更した。
要点:近接する無線LANの速度低下はチャネル干渉を疑う
無線LANは限られた周波数帯を分割したチャネルを使うため、近くで別の機器が同じチャネルを使っていると電波が干渉し、通信速度が落ちる。ESSIDが別であっても電波は共有されるので、チャネルを重ならないものへ変更すれば干渉が解消し速度が回復する。暗号方式やキー、ステルス設定はセキュリティに関わる項目で、電波の干渉とは関係がない。
出典・参考
公式シラバスの9 技術要素 > 58. ネットワーク方式 > (2) ネットワークの構成要素に掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。