コンカレントエンジニアリングとは?こんかれんとえんじにありんぐ
コンカレントエンジニアリングとは、設計・製造・調達・保守など後の工程の担当者を早い段階から加え、本来は順番に進めていた工程を重ねて並行して進める製品開発の進め方。後工程の都合を設計のうちに織り込めるため、作りにくさが後から判明することによる手戻りと開発期間を減らせる。
最終更新:2026-10-10
この語が出る過去問を解く →背景
設計が終わってから製造へ渡す流れでは、現場で「この形では加工できない」と分かった時点で設計まで戻ることになり、そこまでの日程が丸ごと無駄になる。関係者が同じ設計情報を同時に見られる仕組みが整ったことで、問題の判明を前倒しし、並行作業に踏み切れるようになった。ITパスポートではエンジニアリングシステムの用語として問われる。
具体例
家電メーカーが新型の炊飯器を開発するとき、外観設計の段階から金型の担当者と修理サービスの担当者を打ち合わせに入れる。成形できる形状か、分解して部品交換できるかを最初の形に織り込むので、試作後の作り直しが減って発売までの期間が縮む。
試験での引っ掛け
単に工程を重ねて日程を詰めるファストトラッキングとは狙いが違い、こちらは情報を早く共有して手戻りそのものを減らす手法である。並行させる分だけ関係者間の調整と情報共有の仕組みが要るので、人を増やせば実現するという記述は誤り。
関連用語
出た過去問
問題文で直接問われたものと、解説の中で触れられたものが含まれます。
出典:平成24年度 秋期 ITパスポート試験 問28(IPA)
コンカレントエンジニアリングの目的として、適切なものはどれか。
正解:開発期間の短縮
要点:コンカレントエンジニアリングは工程を並行させ開発期間を短縮する
コンカレントエンジニアリングは、設計・試作・生産準備といった工程を順番に進めるのではなく、可能な部分を並行して進める開発手法である。前工程の完了を待たずに関係部門が同時に検討することで、手戻りを早期に発見でき、製品を市場へ出すまでの期間を短縮できる。
出典:平成24年度 春期 ITパスポート試験 問3(IPA)
製品開発のライフサイクルにおいて、技術開発や製品の機能設計、ハードウェア設計、試作、製造準備といった作業工程のうち、同時にできる作業は並行して進め、手戻りや待ち…
正解:コンカレントエンジニアリング
要点:工程を同時並行させて開発期間を縮めるのがコンカレントエンジニアリング
設計・試作・製造準備といった本来は直列に並ぶ工程を、可能な範囲で同時並行に進めて開発期間を縮める手法をコンカレントエンジニアリングという。concurrent(同時並行の)という語のとおり、後工程の担当者を早期から巻き込むことで手戻りや待ち時間を減らす狙いがある。製品ライフサイクルが短い分野で、市場投入までの時間短縮に用いられる。
出典:平成26年度 春期 ITパスポート試験 問28(IPA)
コンカレントエンジニアリングの目的として、適切なものはどれか。
正解:開発期間の短縮
要点:コンカレントエンジニアリングの目的は開発期間の短縮
コンカレントエンジニアリングは、設計・試作・生産準備などの工程を順番に進めるのではなく、可能な範囲で並行して進め、関係部門が早い段階から情報を共有する開発手法である。手戻りを減らし工程を重ねることで、製品を市場に出すまでの期間を短くすることが主な狙いである。品質や性能の向上は副次的に期待される効果であって、第一の目的ではない。
出典:平成26年度 春期 ITパスポート試験 問47(IPA)解説で登場
リバースエンジニアリングの説明として、適切なものはどれか。
正解:既存の製品を分解し、解析することによって、その製品の構造を解明して技術を獲得する手法
要点:リバースエンジニアリングは既存製品の解析から構造を知る手法
リバースエンジニアリングは、完成した製品やソフトウェアを分解・解析して、その構造や設計内容、動作原理を明らかにする手法である。既存の資産から仕様を取り出したり、技術を習得したりする目的で使われる。他の選択肢は実験計画法、BPR、コンカレントエンジニアリングの説明である。
出典:平成27年度 春期 ITパスポート試験 問31(IPA)
製造業のA社は、製品開発のリードタイムを短縮するために、工程間で設計情報を共有し、前工程が完了しないうちに、着手可能なものから後工程の作業を始めることにした。こ…
正解:コンカレントエンジニアリング
要点:コンカレントエンジニアリングは工程を並行させ開発期間を短縮する
コンカレントエンジニアリングは、設計・試作・生産準備などの工程を情報共有によって並行して進め、開発期間の短縮と手戻りの削減を図る考え方である。前工程の完了を待たずに着手できる作業から始める点が特徴で、後工程の視点を早期に取り込めるため品質向上にもつながる。かんばん方式で在庫を抑えるジャストインタイムや、資材所要量計画のMRPとは目的が異なる。
出典・参考
公式シラバスの2 経営戦略 > 15. エンジニアリングシステム > (2) 代表的なエンジニアリングシステムに掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。