開発標準とは?かいはつひょうじゅん
開発標準とは、設計やプログラムの書き方、名前の付け方を、組織やプロジェクトの中で統一するために定めた取り決め。変数の命名、字下げ、コメントの書式、エラー処理の書き方などを対象にする。担当者ごとの癖による品質のばらつきを抑え、書いた本人以外でも読める・直せる状態を保つことが目的である。プログラムの命名規則や書式、使ってはならない構文などを定めたコーディング規約は、開発標準を構成する代表的な規程である。
最終更新:2026-10-09
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ソフトウェアは作っている時間より、直し続ける時間のほうが長い。しかも担当者は入れ替わる。書き方が人ごとに違うと、読み解くだけで時間を取られ、直すときの見落としも増える。規約は個人の書き方の自由を制限する代わりに、組織としての読みやすさと引き継ぎのしやすさを買う仕組みだと考えると分かりやすい。
具体例
PythonのPEP 8やGoogleが公開する各言語のスタイルガイドが広く使われている実例である。字下げの幅、変数名をcamelCaseにするかsnake_caseにするか、コメントの書式などを定め、ESLintのような静的解析ツールで自動的に照合させる運用が一般的になっている。
試験での引っ掛け
規約を定めただけで品質が保証されるわけではない。守られているかはコードレビューや静的解析ツールで確かめる必要があり、「決める」ことと「確認する」ことは別の作業である。規約に沿っていることは、そのプログラムが正しく動くことの証明にもならない。
関連用語
出た過去問
問題文で直接問われたものと、解説の中で触れられたものが含まれます。
出典:平成28年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問21(IPA)解説で登場
静的テストツールの機能に分類されるものはどれか。
正解:ソースコードを解析して,プログラムの誤りを検出する。
要点:静的テストは実行せずソースを解析、動的テストは動かして調べる
テストツールは、プログラムを実行せずに調べる静的なものと、実際に動かして調べる動的なものに分かれる。静的テストツールはソースコードそのものを解析対象とし、構文上の誤りや未使用変数、コーディング規約違反などを実行前に検出する。実行経路の網羅度測定やテストデータ・ドライバの生成は、プログラムを動かすことを前提とした動的な支援機能である。
出典:平成30年度 秋期 基本情報技術者試験 午前 問7(IPA)
プログラムのコーディング規約に規定する事項のうち,適切なものはどれか。
正解:領域割付け関数を使用するときは,割付けができなかったときの処理を記述する。
要点:動的確保は失敗時の処理を書かせるのが規約の定石
コーディング規約は可読性と信頼性を高めるために定める。動的な領域確保は失敗しうるので、確保できなかった場合の処理を必ず書かせることは、異常時の暴走を防ぐ妥当な規定である。
出典:平成31年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問48(IPA)解説で登場
ソフトウェアのテストツールの説明のうち、静的テストを支援する静的解析ツールのものはどれか。
正解:プログラム中に文法上の誤りや論理的な誤りなどがあるかどうかを、ソースコードを分析して調べる。
要点:静的解析は実行せずにソースコードから欠陥を見つける
静的解析ツールは、プログラムを実行せずにソースコードを解析して、文法上の誤りやコーディング規約違反、初期化されていない変数などの問題を指摘する。実行を伴わない点が特徴で、早い段階で欠陥を見つけられる。テストデータの生成、網羅率の計測、実行時の性能測定はいずれも実行を前提とした動的なツールである。
出典:令和8年度 公開問題 基本情報技術者試験 科目A 問11(IPA)
あるシステムにおいて,"プログラムの記述方法が統一されていないので保守がしづらい"という問題が発生している。今後の新規開発プロジェクトにおけるこの問題の低減策と…
正解:コーディング規約を見直し,教育する。
要点:記述の不統一にはコーディング規約の整備と教育で対処
記述方法が統一されていないという問題の原因は、書き方の基準が定まっていないか、定まっていても浸透していないことにある。したがってコーディング規約を見直したうえで開発者に教育し、実際に守られる状態を作ることが直接の低減策になる。テストの網羅度や会議への参加は、記述の統一という原因には働きかけない。
出典・参考
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。