フォールトとは?ふぉーると
フォールトとは、システムを構成する部品の中に存在する、正常な動作を妨げる欠陥や故障のこと。これが実際に働くと内部状態が誤り(エラー)になり、外から見える機能停止(障害)へ進む。信頼性設計は、フォールトの発生自体を減らす考え方と、起きても外へ出さない考え方の2つに分かれる。
最終更新:2026-10-09
この語が出る過去問を解く →背景
部品は必ずいつか壊れるため、壊れないことを前提にした設計はどこかで破綻する。そこで、欠陥が「ある」段階と、それが「表に出た」段階を分けて考えるようになった。分けて捉えると対策も2通りに整理でき、部品の質を上げて発生そのものを抑えるか、多重化して壊れても機能を保つかを、費用と求められる可用性に応じて選べるようになる。
具体例
ファイルサーバに積んだウエスタンデジタルのHDDが1台壊れた状態がフォールトにあたる。同じ内容を2台へ書くRAID1にしてあれば残った1台が処理を続けるので、利用者からは何も起きていないように見える。二重化していなければ、この故障がそのまま停止という障害になる。
試験での引っ掛け
フォールトと障害を同じ言葉として扱わない。原因の側がフォールト、外から見える機能停止が障害である。発生自体を防ぐのがフォールトアボイダンス、起きても機能を保つのがフォールトトレランスで、この2語の向きの取り違えが頻出する。
関連用語
出た過去問
問題文で直接問われたものと、解説の中で触れられたものが含まれます。
出典:平成28年度 秋期 基本情報技術者試験 午前 問58(IPA)解説で登場
“システム管理基準”に基づいて,システムの信頼性,安全性,効率性を監査する際に,システムが不正な使用から保護されているかどうかという安全性の検証項目として,最も…
正解:アクセス管理機能の検証
要点:不正使用からの保護はアクセス管理機能で確認する
システムが不正な使用から守られているかという安全性の観点では、誰がどの資源にアクセスできるかを制御する仕組みが適切に働いているかを確かめる必要がある。したがってアクセス管理機能の検証が該当する。フェールソフトやフォールトトレラント、リカバリは、いずれも障害に対する信頼性・可用性の観点の項目である。
出典:平成29年度 秋期 基本情報技術者試験 午前 問10(IPA)解説で登場
外部割込みに分類されるものはどれか。
正解:インターバルタイマによって、指定時間が経過したときに生じる割込み
要点:タイマ・入出力・電源など装置起因が外部割込み。演算例外は内部
割込みは、CPUが実行中のプログラムに起因する内部割込みと、プログラムとは無関係な外部要因による外部割込みに分かれる。タイマの時間経過、入出力装置の完了通知、電源異常などのハードウェア側の事象は外部割込みである。演算例外、ページフォールト、SVC命令などは実行中の命令が原因なので内部割込みに分類される。
出典:平成29年度 秋期 基本情報技術者試験 午前 問20(IPA)
ページング方式の仮想記憶において、ページフォールトの発生回数を増加させる要因はどれか。
正解:主記憶に存在しないページへのアクセスが増加すること
要点:ページフォールトは主記憶に無いページを参照したときに発生する
ページフォールトは、参照したページが主記憶上に存在せず補助記憶から読み込む必要があるときに発生する割込みである。したがって主記憶に載っていないページへの参照が増えるほど発生回数は増える。主記憶に存在するページへのアクセスや、ページの更新比率はページフォールトの発生そのものには直結しない。
出典:平成30年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問13(IPA)
フォールトトレラントシステムを実現する上で不可欠なものはどれか。
正解:システム構成に冗長性をもたせ、部品が故障してもその影響を最小限に抑えることによって、システム全体には影響を与えずに処理が続けられるようにする。
要点:フォールトトレラントの前提は冗長構成による処理の継続
フォールトトレラントは、故障が起きてもシステム全体としては機能を保ち続けるという考え方である。これを実現するには装置や経路を二重化するなど構成に冗長性を持たせ、一部が壊れても他が肩代わりできるようにしておくことが欠かせない。ログ取得やバックアップは復旧を助ける手段であり、故障中も動き続けることそのものは保証しない。
出典・参考
公式シラバスの2 コンピュータシステム > 1. システムの構成 > (7) 信頼性設計に掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。