ニッチ戦略とは?にっちせんりゃく
ニッチ戦略とは、市場全体を狙わず、大企業が参入しにくい、あるいは規模が小さくて狙わない特定の需要層に経営資源を集中し、その狭い領域で強い地位を築く戦略。専門性と信頼を積み上げやすく価格競争に巻き込まれにくい一方、市場そのものが小さいため成長には限界があるという裏返しの性質を持つ。
最終更新:2026-10-09
この語が出る過去問を解く →背景
経営資源が限られる企業が、資金力のある大企業と同じ市場で同じ戦い方をすれば、広告量でも価格でも押し切られる。勝てる場所を選ぶには、相手が来ない、あるいは来ても採算が合わない領域を見つけるほかない。ポーターの競争戦略では、コストでも差別化でもなく「集中」の軸に位置づけられる考え方である。
具体例
医療用の縫合針に絞ったマニーや、緩まないねじを主力とするハードロック工業のように、用途を限った部品に特化した企業が、その分野で高い世界シェアと安定した取引先を保っている例が知られる。
試験での引っ掛け
幅広い顧客に低価格で大量に売るコストリーダーシップ戦略とは、狙う市場の広さも競争の手段も対照的である点が問われる。小さい市場を選ぶこと自体が目的ではなく、そこへ資源を集中して優位を築くのが本質で、集中には差別化型とコスト型の両方があり得る。
関連用語
出た過去問
問題文で直接問われたものと、解説の中で触れられたものが含まれます。
出典:平成29年度 秋期 基本情報技術者試験 午前 問68(IPA)解説で登場
企業の競争戦略におけるリーダ戦略はどれか。
正解:利潤、好評判の維持・向上と最適市場シェアの確保を目標として、市場内の全ての顧客をターゲットにした全方位戦略を取る。
要点:リーダは市場全体を対象とする全方位戦略を採る
市場シェア最大の企業が採るリーダ戦略は、市場全体を対象とする全方位戦略である。市場そのものを拡大しつつ、最適なシェアと好評判を維持し、挑戦者の差別化には同質化で応じる。特定分野に絞り込むニッチ戦略や、模倣に徹するフォロワ戦略とは狙いが異なる。
出典:平成30年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問66(IPA)
企業経営におけるニッチ戦略はどれか。
正解:市場の特定化
要点:ニッチ戦略は特定の狭い市場に集中して地位を築く
ニッチ戦略は、大手が参入しにくい特定の狭い市場に経営資源を集中し、そこで独自の地位を築く戦略である。市場全体を狙わず対象を特定化する点が特徴で、資源が限られた企業に適する。
出典:平成31年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問68(IPA)
特定顧客、特定製品のセグメントに資源を集中し、専門化を図る戦略はどれか。
正解:ニッチ戦略
要点:ニッチ戦略は特定分野に資源を集中して専門化する
競争地位別の戦略では、市場全体を狙わず特定の顧客層や製品分野に経営資源を集中し、その領域で専門性を高めて優位を築く立場をニッチャと呼び、その戦略をニッチ戦略という。大手が参入しにくい狭い市場で独自の地位を保つ点が特徴である。リーダは市場全体、チャレンジャは差別化による攻勢、フォロワは模倣による低コスト追随を基本とする。
出典・参考
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。