テスト技法(ホワイトボックス・ブラックボックス)とは?てすとぎほう
テスト技法(ホワイトボックス・ブラックボックス)とは、ホワイトボックステストは内部構造すなわち条件分岐や処理経路に着目してケースを設計し、網羅率で十分性を測る技法。ブラックボックステストは内部を見ず、仕様上の入出力関係だけからケースを設計する技法で、同値分割・限界値分析・デシジョンテーブル・原因結果グラフが属する。
最終更新:2026-10-06
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テストは網羅しきれないという前提から出発する。入力の全組合せは現実的な時間で試せず、かといって思いつきで選べば抜けを説明できない。そこで「仕様から選ぶ根拠」と「コードから選ぶ根拠」という二つの物差しが用意された。組込みでは、この根拠が社内の納得にとどまらず、機能安全規格の適合証跡として外部に提出される。どの網羅基準をどこまで満たしたかを説明できることが、テストの設計そのものと同じ重みを持つ。
具体例
ISO 26262やDO-178Cは、安全水準が上がるほど強い網羅基準を求め、最上位では改良条件判定網羅(MC/DC)まで要求する。実装側はgcovやカバレッジ計測機能付きのテスト環境で命令網羅・分岐網羅を測り、未到達の分岐を一件ずつ根拠付きで潰していく。
試験での引っ掛け
「内部構造に着目=ホワイトボックス」「仕様に着目=ブラックボックス」の対応を入れ替えた選択肢が定番で、同値分割・限界値分析はブラックボックス側、命令網羅・判定網羅・条件網羅はホワイトボックス側にある。判定網羅を満たしても条件網羅を満たすとは限らず、逆も成り立たない。網羅率100%は「バグが無い」の証明ではない。
関連用語
出た過去問
問題文で直接問われたものと、解説の中で触れられたものが含まれます。
出典:平成30年度 春期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問22(IPA)
ホワイトボックステストのテストケースを設計する際に使用する技法はどれか。
正解:条件網羅
要点:条件網羅は内部構造に着目するホワイトボックステスト技法
ホワイトボックステストは、プログラムの内部構造(分岐や条件)に着目してテストケースを設計する技法で、命令網羅・判定条件網羅・条件網羅・複数条件網羅などの網羅基準が用いられる。条件網羅は、判定文中の個々の条件式が真と偽の両方の値をとるようにテストケースを選ぶ基準である。一方、同値分割や限界値分析、原因-結果グラフは入出力の仕様に基づくブラックボックステストの技法である。
出典:平成31年度 春期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問23(IPA)解説で登場
ソフトウェアのテスト手法のうち、ファジングはどれか。
正解:テスト対象に問題を引き起こす可能性があるデータを大量に送り込み、その応答や挙動を監視することによって脆弱性を検出する。
要点:ファジングは異常データを大量投入し脆弱性を検出する
ファジングは、極端に長い文字列や想定外の値、破損したデータなどを大量に自動生成して対象へ入力し、異常終了やメモリ破壊といった予期しない挙動が起きないかを監視することで脆弱性を見つける手法である。仕様書がなくても実施でき、実装の想定漏れを機械的にあぶり出せる点が特徴である。ブラックボックス的なセキュリティテストとして製品出荷前の検査に広く使われる。
出典:令和2年度 10月試験 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問22(IPA)
探索的テスト技法の説明はどれか。
正解:経験や推測に基づいて、重要と思われる領域に焦点を当ててテストし、その結果を基にした新たなテストケースを作成して、テストを繰り返す技法
要点:探索的テストは実行結果を基に設計を繰り返す反復手法
探索的テストは、テストケースを事前に詳細まで作り込まず、テスト対象を動かしながら学んだことをその場で次のテストの設計に反映していく手法である。経験や推測から重要と思われる領域に狙いを定め、実行結果を見て新たな観点を追加する、という設計と実行の反復が特徴である。仕様が固まりきらない場面や短期間での欠陥発見に向く。
出典・参考
公式シラバスの8 組込みシステムのソフトウェア設計・製造 > 8-6 テストの実施 テスト仕様書に基づいてテストを実施する。テスト中にに掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。