公開鍵暗号方式とは?こうかいかぎあんごうほうしき
公開鍵暗号方式とは、暗号化と復号に別々の鍵を使い、片方(公開鍵)は誰に知られてもよい暗号方式。あらかじめ秘密の鍵を安全な経路で渡しておく必要がないため、面識のない相手とも通信を始められる。処理は共通鍵方式より重く、実際の通信では鍵の受渡しにだけ使うのが普通である。
最終更新:2026-10-06
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共通鍵方式では、通信を始める前に鍵そのものを安全に届けなければならず、その安全な経路があるなら暗号は要らない、という堂々巡りに陥る(鍵配送問題)。相手が増えるほど鍵の本数と保管の負担も膨らむ。暗号化する鍵と復号する鍵を分ければ、片方は公開してよくなり、この行き詰まりが一挙に解ける——1976年に示されたこの発想が、現在の電子商取引の前提になっている。
具体例
ディフィー・ヘルマンが方式の枠組みを示し、リベスト・シャミア・エーデルマンの3名がRSAとして実用的な実装を与えた。HTTPSでは、サーバ証明書に入った公開鍵で共通鍵の材料をやり取りし、本文の暗号化は速い共通鍵方式で行うハイブリッド構成を採る。
試験での引っ掛け
n人が相互に通信するのに必要な鍵の本数は、共通鍵方式が n(n−1)/2 個であるのに対し、公開鍵方式は1人あたり公開鍵と秘密鍵の2個で合計2n個で済む。この計算をそのまま問う出題が定番。処理速度は共通鍵方式のほうが速いため、「安全だから全部を公開鍵で暗号化する」という選択肢は誤りになる。
関連用語
出た過去問
出典:平成30年度 春期 データベーススペシャリスト試験 午前Ⅱ 問21(IPA)
公開鍵暗号方式を使った暗号通信をn人が相互に行う場合、全部で何個の異なる鍵が必要になるか。ここで、一組の公開鍵と秘密鍵は2個と数える。
正解:2n
要点:公開鍵方式の鍵数は1人2個で合計2n個
公開鍵暗号方式では、各利用者が自分の公開鍵と秘密鍵の対を1組もてばよく、相手ごとに鍵を用意する必要がない。n人なら1人あたり2個で合計2n個となる。相手ごとに鍵が必要な共通鍵暗号方式のn(n−1)/2個と対比して覚えるとよい。
出典:平成31年度 春期 データベーススペシャリスト試験 午前Ⅱ 問20(IPA)
インターネットで電子メールを送信するとき、メッセージの本文の暗号化に共通鍵暗号方式を用い、共通鍵の受渡しに公開鍵暗号方式を用いるものはどれか。
正解:S/MIME
要点:S/MIMEは本文を共通鍵、鍵配送を公開鍵で行うハイブリッド方式
S/MIMEは電子メールの暗号化とディジタル署名の標準で、本文は処理が速い共通鍵暗号で暗号化し、その共通鍵を受信者の公開鍵で暗号化して一緒に送る。この組合せをハイブリッド暗号方式といい、速度と鍵配送の安全性を両立させる典型的な方法である。
出典・参考
高度試験 午前I(高度午前I 相当)のシラバスの3 技術要素 > 1. 情報セキュリティ > (8) 情報セキュリティに関する技術に掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。