JIS Q 38500とは?
JIS Q 38500とは、組織におけるITガバナンスの規格。経営者がITの利用を評価し、方向づけ、モニタリングするという枠組みと、責任・戦略・取得・パフォーマンスなどの原則を示す。ITの管理を実務者に委ねきらず、経営者自身の責務として位置づける点が要点。
システム監査技術者試験の過去問では4回出題されています(2019年度〜2022年度)。
じすきゅーさんまんはっせんごひゃく
JIS Q 38500の意味
組織におけるITガバナンスの規格。経営者がITの利用を評価し、方向づけ、モニタリングするという枠組みと、責任・戦略・取得・パフォーマンスなどの原則を示す。ITの管理を実務者に委ねきらず、経営者自身の責務として位置づける点が要点。
JIS Q 38500の具体例
監査人は、IT投資の意思決定が経営会議で行われた記録、方針として示された文書、実績を定期的に報告させる仕組みの三つが揃っているかを確かめる。実績報告が担当部門内で完結していれば、モニタリングの責務が果たされていないと評価できる。
JIS Q 38500は試験でどう引っ掛けられる?
経営者が何をすべきかの原則を示す規格であって、実施すべき管理策の一覧を与えるものではない。管理策を体系的に示すのはCOBITやITILの役割で、統治と管理を混同した選択肢が定番。認証を取得する種類の規格でもない。
JIS Q 38500と関連する用語
JIS Q 38500が出た過去問
システム管理基準(平成30年)において,ITガバナンスにおける説明として採用されているものはどれか。
正解:EDMモデル
要点:ITガバナンスは評価・指示・モニタからなるEDMモデルで説明される
システム管理基準の平成30年版は、ITガバナンスの説明にEDMモデルを採用している。これはJIS Q 38500に由来する考え方で、経営陣が評価し、指示し、モニタするという三つの行為でITの利用を統治するという枠組みである。マネジメント層が回すPDCAサイクルとは階層が異なる点を押さえておきたい。
出典:令和1年度 春期 システム監査技術者試験 am2 問1(IPA)システム管理基準(平成30年)において,経営陣がITガバナンスを成功に導くために採用することが望ましい原則としているものはどれか。
正解:責任,戦略,取得,パフォーマンス,適合,人間行動
要点:ITガバナンスの原則は責任・戦略・取得など六つで構成される
システム管理基準はJIS Q 38500の考え方を取り入れ、ITガバナンスの原則として責任、戦略、取得、パフォーマンス、適合、人間行動の六つを掲げている。経営陣はこれらの原則に照らして、ITの利用が組織の目的に沿っているかを評価・指示・モニタする。管理原則や品質マネジメント原則と混同しやすい。
出典:令和1年度 春期 システム監査技術者試験 am2 問3(IPA)システム管理基準(平成30年)において、ITガバナンスにおける説明として採用されているものはどれか。
正解:EDMモデル
要点:ITガバナンスは経営陣が評価・指示・モニタを回すEDMモデルで説明される
システム管理基準(平成30年)は、ITガバナンスの説明にJIS Q 38500系のEDMモデルを採用している。経営陣が、ITの利活用を評価(Evaluate)し、方向づけ(Direct)、その実施状況を監視(Monitor)するという三つの行為の繰り返しでガバナンスを働かせる考え方である。EDMはマネジメント側のPDCAを経営陣が外から統治する枠組みであり、両者は階層が異なる。
出典:令和3年度 秋期 システム監査技術者試験 am2 問1(IPA)システム管理基準(平成30年)において、経営陣がITガバナンスを成功に導くために採用することが望ましい原則としているものはどれか。
正解:責任、戦略、取得、パフォーマンス、適合、人間行動
要点:ITガバナンスの原則は責任・戦略・取得・パフォーマンス・適合・人間行動
システム管理基準はITガバナンスの原則としてJIS Q 38500の六つの原則を掲げている。すなわち、責任、戦略、取得、パフォーマンス、適合、人間行動である。経営陣はこれらの原則を踏まえ、EDM(評価・指示・モニタ)によってITの利活用を統治する。他の選択肢はOODAループ、ファヨールの管理過程、品質マネジメントの7原則であり、いずれも別の枠組みである。
出典:令和4年度 秋期 システム監査技術者試験 am2 問8(IPA)
最終更新:2026-08-25/解説は資格暗記が独自に作成しています。 過去問の出典は各問題に記載のとおりです。