共通鍵暗号/公開鍵暗号とは?
共通鍵暗号/公開鍵暗号とは、共通鍵暗号は暗号化と復号に同じ鍵を使う方式で、処理が高速な反面、通信相手ごとに鍵を安全に配る必要がある。公開鍵暗号は公開鍵と秘密鍵の対を使うため鍵配送問題を解けるが、演算が重く大量データには向かない。実際のTLSやIPsecは鍵交換だけを公開鍵方式で行い、本文は共通鍵方式で暗号化する併用構成を採る。
システム監査技術者試験の過去問では5回出題されています(2016年度〜2022年度)。
きょうつうかぎあんごうこうかいかぎあんごう
共通鍵暗号/公開鍵暗号の意味
共通鍵暗号は暗号化と復号に同じ鍵を使う方式で、処理が高速な反面、通信相手ごとに鍵を安全に配る必要がある。公開鍵暗号は公開鍵と秘密鍵の対を使うため鍵配送問題を解けるが、演算が重く大量データには向かない。実際のTLSやIPsecは鍵交換だけを公開鍵方式で行い、本文は共通鍵方式で暗号化する併用構成を採る。
共通鍵暗号/公開鍵暗号の具体例
TLSでは楕円曲線ディフィー・ヘルマン鍵交換でセション鍵を生成し、以降の通信をAES-GCMで暗号化する。n人が相互に通信する場合、共通鍵方式では n(n-1)/2 個の鍵が必要だが、公開鍵方式なら各自が鍵対を1つ持てば済む。この鍵数の差が併用構成を採る理由になる。
共通鍵暗号/公開鍵暗号は試験でどう引っ掛けられる?
「公開鍵で暗号化」と「秘密鍵で署名」を取り違えやすい。機密性を守るときは受信者の公開鍵で暗号化して受信者の秘密鍵で復号し、署名は送信者の秘密鍵で作って送信者の公開鍵で検証する。目的によって使う鍵が逆になる。
共通鍵暗号/公開鍵暗号と関連する用語
共通鍵暗号/公開鍵暗号が出た過去問
DNSSECの機能はどれか。
正解:DNSサーバから受け取るリソースレコードに対するディジタル署名を利用して,リソースレコードの送信者の正当性とデータの完全性を検証する。
要点:DNSSECは署名検証で応答の正当性と完全性を保証する
DNSSECは、DNSの応答が正当な権威サーバから発せられ改ざんされていないことを保証する仕組みである。各リソースレコードに公開鍵暗号によるディジタル署名を付与し、受け取った側が署名を検証することで送信元の正当性とデータの完全性を確認できる。これによりキャッシュポイズニングによる偽応答の受入れを防ぐ。
出典:平成28年度 春期 システム監査技術者試験 am2 問21(IPA)AESの特徴はどれか。
正解:鍵長によって、段数が決まる。
要点:AESは共通鍵暗号で、段数は鍵長128/192/256に応じて決まる
AESはブロック長128ビットの共通鍵ブロック暗号で、鍵長として128、192、256ビットを選べる。ラウンド(段)数は鍵長に応じて10、12、14と定まる仕組みで、利用者が任意に決めるものではない。暗号化・復号・暗号化を繰り返す構成はトリプルDESの説明であり、公開鍵を使う方式でもない。
出典:令和2年度 10月 システム監査技術者試験 am2 問17(IPA)共通鍵暗号方式において、100人の送受信者のそれぞれが、相互に暗号化通信を行うときに必要な共通鍵の総数は幾つか。
正解:4,950
要点:共通鍵はn(n-1)/2個必要で、人数増に対し二乗で膨れ上がる
共通鍵暗号では通信する二者ごとに固有の鍵が必要になるため、必要な鍵数はn人から2人を選ぶ組合せ数、すなわちn(n-1)/2で求まる。100人なら100×99÷2=4,950個となる。人数の増加に対して鍵数が二乗のオーダーで膨らむこの鍵管理問題が、公開鍵暗号を併用する動機になっている。
出典:令和3年度 秋期 システム監査技術者試験 am2 問18(IPA)AESの特徴はどれか。
正解:鍵長によって、段数が決まる。
要点:AESは共通鍵暗号で、段数は鍵長128/192/256に応じて決まる
AESはブロック長128ビットの共通鍵ブロック暗号で、鍵長は128、192、256ビットから選択できる。ラウンド(段)数は選んだ鍵長に応じて10、12、14と自動的に定まり、利用者が任意に決めるものではない。暗号化と復号を繰り返す構成はトリプルDESの説明であり、AESは公開鍵暗号でもない。
出典:令和4年度 秋期 システム監査技術者試験 am2 問17(IPA)公開鍵暗号方式を使った暗号通信をn人が相互に行う場合、全部で何個の異なる鍵が必要になるか。ここで、一組の公開鍵と秘密鍵は2個と数える。
正解:2n
要点:公開鍵暗号は1人1対で足り、n人なら鍵は2n個で済む
公開鍵暗号では、鍵は利用者ごとに公開鍵と秘密鍵の対を一組もてばよく、相手ごとに鍵を用意する必要がない。したがってn人が相互に通信する場合に必要な鍵は2n個であり、人数に比例してしか増えない。相手ごとに鍵が要る共通鍵暗号のn(n-1)/2と対比すると、鍵管理負担の差がはっきりする。
出典:令和4年度 秋期 システム監査技術者試験 am2 問18(IPA)
最終更新:2026-08-25/解説は資格暗記が独自に作成しています。 過去問の出典は各問題に記載のとおりです。