ソフトウェアライフサイクルプロセス(SLCP)とは?そふとうぇあらいふさいくるぷろせす
ソフトウェアライフサイクルプロセス(SLCP)とは、企画から要件定義・設計・実装・テスト・運用・保守・廃棄までの作業を、プロセス/アクティビティ/タスクという階層に並べた共通の枠組み。JIS X 0160が土台で、国内では共通フレーム(SLCP-JCF)として、発注者と受注者が作業範囲と成果物を同じ言葉で確認する物差しに使う。
最終更新:2026-10-06
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「設計」や「テスト」が指す範囲は会社ごとに違い、見積時と検収時で前提がずれて追加費用や責任の押し付け合いになりやすい。多重の委託関係が入れば境目はさらに曖昧になる。そこで工程と作業に共通の名前と定義を与え、契約書・WBS・見積を同じ用語で書けるようにしたのがこの枠組みである。応用情報では、どの工程を誰が担うかという役割分担の形で繰り返し問われる。
具体例
IPAが公開する共通フレーム2013には多数のプロセスが並ぶが、小規模な改修案件で全部を使うことはしない。不要なタスクを外し、必要なものを足して自組織の実態に合わせる作業を修整(テーラリング)と呼び、修整せずそのまま使うのが完全適合、修整して使うのが修整適合として区別される。
試験での引っ掛け
工程と作業項目の名前を揃えた共通の物差しであって、ウォータフォールのように順序を強制する開発モデルではない。反復型でもアジャイルでも使える。対象範囲も開発工程に限らず、企画・要件定義から運用・保守・廃棄までを含む。要件定義は原則として発注者側の責任という役割分担も、定番の出題箇所である。
関連用語
出た過去問
出典:平成29年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問64(IPA)
共通フレーム2013によれば、要件定義プロセスで行うことはどれか。
正解:利害関係者のニーズの抽出
要点:要件定義プロセスは利害関係者のニーズを抽出し要件化する
共通フレーム2013の要件定義プロセスは、システムの利用者・運用者・発注者など利害関係者を識別し、そのニーズや要望を引き出して、システムに求められる要件として定義する工程である。システム化計画はより上流の企画プロセス、方式設計や詳細設計は後続の開発プロセスに位置付けられる。
出典:平成30年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問61(IPA)
共通フレーム2013によれば、システム化構想の立案で作成されるものはどれか。
正解:企業で将来的に必要となる最上位の業務機能と業務組織を表した業務の全体像
要点:システム化構想では業務の全体像を最上位レベルで描く
システム化構想の立案は、経営上の課題やニーズを受けて、対象となる業務の全体像を明らかにし、システム化の方向性を描く段階である。ここでは個々の機能仕様ではなく、企業として将来必要になる最上位の業務機能と業務組織を整理した全体像を作成する。具体的な要件は後続のシステム化計画や要件定義で詰めていく。
出典:令和元年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問65(IPA)
共通フレーム2013によれば、要件定義プロセスで行うことはどれか。
正解:利害関係者の識別
要点:要件定義は利害関係者の識別から始まり、企画・設計とは段階が異なる
共通フレーム2013の要件定義プロセスでは、まず利害関係者を識別し、その要望を引き出して要件として定義・確認します。システム化計画の立案はその前の企画プロセス、方式設計や詳細設計は後続の開発プロセスに属し、要件定義とは段階が異なります。
出典:令和2年度 10月試験 応用情報技術者試験 午前 問62(IPA)
共通フレーム2013によれば、企画プロセスで実施すべきものはどれか。
正解:市場、競合など事業環境を分析し、企業の情報戦略と事業目標の関係を明確にする。
要点:企画プロセスは事業環境分析と情報戦略・事業目標の整合
共通フレーム2013の企画プロセスは、経営上のニーズから事業環境や市場・競合を分析し、経営戦略・情報戦略と事業目標との関係を明確にしてシステム化構想やシステム化計画を立てる段階である。個々の要件を詳細化するのは後続の要件定義プロセスの活動である。
出典:令和5年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問66(IPA)
組込み機器の開発を行うために、ベンダーに見積りを依頼する際に必要なものとして、適切なものはどれか。ここで、システム開発の手順は共通フレーム2013に沿うものとす…
正解:要件定義書
要点:見積り依頼には、何を作るかを示す要件定義書が要る
ベンダーが見積りを行うには、何を作るのかが定まっている必要がある。共通フレームでは要件定義プロセスの成果物である要件定義書が、機能・性能・制約などを示す根拠となるため、見積り依頼の際にこれを提示する。
出典・参考
公式シラバスの4 開発技術 > 4. 構成管理・変更管理 > (1) 構成管理に掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。