サイドチャネル攻撃とは?さいどちゃんねるこうげき
サイドチャネル攻撃とは、暗号の数学的な強度ではなく、暗号処理を行っている機器が漏らす物理的な観測量——消費電力、処理時間、電磁波、動作音、キャッシュの状態——を測って鍵などの秘密を復元する攻撃。アルゴリズムが理論上安全でも、実装が「処理内容によって振る舞いが変わる」限り成立する点が特徴になる。
最終更新:2026-10-06
この語が出る過去問を解く →背景
ICカードやSIM、IoT機器のように、秘密鍵を内蔵した機器そのものが攻撃者の手元へ渡る使われ方が広がった。鍵を外へ出さない設計にしていても、機器は動く以上、電気を使い、時間を消費し、電磁波を出す。理論上の強度と実装の安全性は別物であるという事実を突きつけたのがこの系統の攻撃で、応用情報では脅威の分類と耐タンパ性という対策を結び付けて問われる。
具体例
手法を体系化したのはポール・コッハーで、1996年に処理時間の差からRSAの鍵を推定するタイミング攻撃を示し、続いて消費電力の統計解析による電力解析(DPA)を発表した。2018年に公表されたSpectreとMeltdownも、投機実行がキャッシュに残した痕跡をメモリアクセス時間の差として測る点で同じ系統に属する。
試験での引っ掛け
アルゴリズムの弱点ではないため、鍵長を伸ばしても防げない。対策は実装側にあり、処理時間を入力によらず一定にする、演算にダミー処理やランダムな遅延を混ぜる、内部を解析されにくくする耐タンパ性を持たせる、といった方向になる。通信を盗聴する攻撃と違って暗号文そのものは要らず、機器を測れる位置にいれば足りる点も分岐点である。
関連用語
出た過去問
出典:令和4年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問37(IPA)
サイドチャネル攻撃に該当するものはどれか。
正解:暗号アルゴリズムを実装した攻撃対象の物理デバイスから得られる物理量(処理時間、消費電力など)やエラーメッセージから、攻撃対象の秘密情報を得る。
要点:サイドチャネル攻撃は機器から漏れる物理量から鍵を推定する
サイドチャネル攻撃は、暗号アルゴリズムそのものの数学的な弱点ではなく、実装した機器から漏れ出る副次的な情報を手掛かりに秘密鍵を推定する攻撃です。処理時間、消費電力、電磁波、エラーメッセージの違いなどが利用されます。
出典:令和5年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問41(IPA)
暗号機能を実装したIoT機器における脅威のうち、サイドチャネル攻撃に該当するものはどれか。
正解:機器が発する電磁波を測定することによって秘密情報の取得を試みる。
要点:サイドチャネル攻撃は消費電力や電磁波など物理情報を悪用
サイドチャネル攻撃は、暗号アルゴリズムそのものではなく、機器が動作する際に外部へ漏れる物理的な情報を手がかりに鍵などの秘密情報を推測する攻撃である。消費電力、処理時間、電磁波、動作音などが手がかりとなる。電磁波の測定から秘密情報を得ようとする行為はその典型例である。
出典:令和7年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問38(IPA)
サイドチャネル攻撃はどれか。
正解:暗号化処理時における暗号化装置の消費電力などの測定や統計処理によって、当該装置内部の秘密情報を推定する攻撃
要点:サイドチャネル攻撃は消費電力など物理的な漏えい情報から鍵を推定する
サイドチャネル攻撃は、暗号アルゴリズム自体の数学的な弱点ではなく、暗号処理を行う装置から漏れる物理的な副次情報を利用する攻撃である。消費電力・処理時間・電磁波・動作音などを測定し統計処理することで、装置内部に保持された鍵などの秘密情報を推定する。
出典:令和7年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問37(IPA)
暗号機能を実装したIoT機器における脅威のうち,サイドチャネル攻撃に該当するものはどれか。
正解:機器が発する電磁波を測定することによって秘密情報の取得を試みる。
要点:サイドチャネル攻撃は電力・時間・電磁波など物理的な漏えいを利用する
サイドチャネル攻撃は、暗号アルゴリズムそのものではなく、機器が動作するときに漏れ出す物理的な情報を手掛かりにする攻撃である。消費電力、処理時間、電磁波、動作音などを測定して鍵を推定する。電磁波を測定して秘密情報を得ようとする手口はこれに該当する。
出典・参考
公式シラバスの3 技術要素 > 1. 情報セキュリティ > (7) 攻撃手法に掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。