アクセス制御とは?あくせすせいぎょ
アクセス制御とは、認証で確認した主体に対し、どの情報資産へどの操作を許すかを決めて強制する仕組み。方式には所有者が権限を決めるDAC、ラベルで組織方針を強制するMAC、役割に権限を束ねるRBAC、属性と文脈で判定するABACがあり、最小権限(need-to-know)と職務分掌が設計の原則になる。
最終更新:2026-10-06
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利用者ごとに個別の権限を手で付けていくと、異動や退職のたびに剥がし忘れが起き、権限だけが積み上がっていく。役割や属性に権限をまとめて個人と切り離す設計が生まれたのは、この棚卸しコストを下げるためである。境界の内側を信頼する前提が崩れたゼロトラストでは、接続のたびに属性と文脈で判定するABAC寄りの考え方が中心になる。応用情報では認可と認証の境界として繰り返し問われる。
具体例
Active DirectoryやAWS IAMでは、個人に直接権限を与えず「経理担当」といったグループ/ロールに権限を束ね、人をそこへ所属させる。異動時は所属を付け替えるだけで権限が入れ替わり、監査でも「この役割に何が許されているか」を1か所で確認できる。
試験での引っ掛け
認証(本人かを確かめる)と認可(何をどこまで許すか)の混同が典型で、アクセス制御が担うのは認証の後の認可である。ログインできることと、その操作が許されることは別。したがって多要素認証を入れても権限設計が甘ければ内部からの不正は防げず、逆に権限を絞っても認証が破られれば意味がない。
関連用語
出た過去問
問題文で直接問われたものと、解説の中で触れられたものが含まれます。
出典:平成30年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問59(IPA)解説で登場
システム監査において,ペネトレーションテストが最も適合するチェックポイントはどれか。
正解:ネットワークへのアクセスコントロールが有効に機能しているか。
要点:ペネトレーションテストは侵入試行でアクセス制御の有効性を検証。
ペネトレーションテストは、攻撃者の視点で実際に侵入を試み、防御が突破できるかどうかを確かめるテストである。ネットワークのアクセス制御が意図どおりに機能し、許可されていない経路からの侵入を阻止できているかを検証する場面に最も適合する。物理的な入退室管理や入力の正確性の確認には向かない。
出典:平成28年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問31(IPA)
ルータの機能に関する記述のうち、適切なものはどれか。
正解:伝送媒体やアクセス制御方式が異なるネットワークの接続が可能であり、送信データのIPアドレスを識別し、データの転送経路を決定する。
要点:ルータはネットワーク層でIPアドレスにより経路を決める
ルータはOSI基本参照モデルのネットワーク層で動作し、パケットの宛先IPアドレスを見て経路表に従い転送先を決めます。ネットワーク層より下の物理層・データリンク層は接続する側ごとに異なっていてよいため、伝送媒体やアクセス制御方式が違うネットワーク同士でも相互接続できます。データリンク層で中継するのはブリッジやスイッチの役割です。
出典:平成28年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問41(IPA)
アクセス制御に用いる認証デバイスの特徴に関する記述のうち、適切なものはどれか。
正解:成人には虹彩の経年変化がなく、虹彩認証では、認証デバイスでのパターン更新がほとんど不要である。
要点:虹彩は経年変化が小さく、登録パターンの更新が不要
虹彩は生後まもなく形が定まり、成人後はほとんど変化しない生体的特徴です。そのため虹彩認証では、登録した特徴パターンを加齢に合わせて更新する必要がほとんどありません。指紋や声紋のように経年や体調で変動しやすい特徴と比べ、この安定性が虹彩認証の強みになっています。
出典:平成28年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問43(IPA)解説で登場
受信した電子メールの送信元ドメインが詐称されていないことを検証する仕組みであるSPF(Sender Policy Framework)の特徴はどれか。
正解:受信側のメールサーバが、受信メールの送信元IPアドレスと、送信元ドメインのDNSに登録されているメールサーバのIPアドレスとを照合する。
要点:SPFはDNSに公開した送信サーバ一覧とIPを照合する
SPFでは、ドメインの管理者があらかじめDNSに「このドメインからのメールを送出してよいサーバのIPアドレス」を公開しておきます。受信側のメールサーバは、届いたメールの送信元IPアドレスと、エンベロープの送信元ドメインについてDNSから取得した一覧とを突き合わせ、一致しなければ詐称と判断します。ディジタル署名を用いるDKIMや、ブラックリスト照会とは仕組みが異なります。
出典:平成29年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問31(IPA)
イーサネットで使用されるメディアアクセス制御方式であるCSMA/CDに関する記述として,適切なものはどれか。
正解:それぞれのステーションがキャリア検知を行うとともに,送信データの衝突が起きた場合は再送する。
要点:CSMA/CDは搬送波検知で送信し衝突を検出したら再送する
CSMA/CDは、送信前に伝送路が使われていないかをキャリア検知で確かめ、空いていれば送信する。それでも同時送信による衝突が起きた場合は、衝突を検出して一定時間待った後に再送する。有線イーサネットで用いられる方式である。
出典・参考
公式シラバスの3 技術要素 > 4. 情報セキュリティ対策 > (1) 情報セキュリティ対策の種類に掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。