CAP定理とBASE特性とは?きゃっぷていりとべーすとくせい
CAP定理とBASE特性とは、分散データストアで一貫性(C)・可用性(A)・分断耐性(P)の3つを同時には満たせないとする定理。分断が避けられない以上、設計上の決断は分断が起きた瞬間に古い値を返してでも応答するか、応答を止めて整合を守るかに帰着する。前者を選ぶ方針がBASEである。
最終更新:2026-10-06
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1台のRDBMSであれば、ACIDトランザクションが一貫性と可用性を同時に与えてくれた。データを複数拠点へ複製した瞬間、拠点間の通信が切れたときに古い値を返して応答するか応答を止めるかという二者択一が必ず現れる。CAP定理は、この選択が設計者の好みではなく物理的な制約であることを示し、業務ごとにどちらへ倒すかを決めさせる。
具体例
残高照会は不整合を出せないため、分断時は応答を止めてでも一貫性を守るCP寄りにする。いいね数のように数秒遅れても実害が無いものは、分断中も各拠点が応答して後から収束させるAP寄りに倒す。Apache Cassandraのような分散KVSは後者を前提に設計されている。
試験での引っ掛け
「3つのうち2つを選ぶ」を、分断が起きていない平常時にも1つ諦めると読むのは誤り。分断時にCとAのどちらを捨てるかの話である。BASEは一貫性の放棄ではなく最終的に収束する結果整合性を指すが、書き込み直後に読むと古い値が返りうる点は業務側と合意しておく。
関連用語
出た過去問
出典:令和4年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問26(IPA)
CAP定理におけるAとPの特性をもつ分散システムの説明として、適切なものはどれか。
正解:可用性と分断耐性を満たすが整合性を満たさない。
要点:CAP定理のAP型は可用性優先で整合性を後回しにする
CAP定理は、分散システムでは可用性・整合性・分断耐性の3つを同時には満たせず、多くの場合どれか2つを選ぶことになるという主張である。AとPを選ぶ設計では、ネットワークが分断されても各ノードが応答を返し続ける代わりに、一時的にノード間でデータの食い違いが生じることを許容する。結果整合性(更新が時間差で全ノードに行き渡り、最終的にはそろうという考え方)を前提とするNoSQLの多くがこの立場を取る。
出典:令和7年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問26(IPA)
BASE特性を満たし、次の特徴をもつNoSQLデータベースシステムに関する記述のうち、適切なものはどれか。 〔NoSQLデータベースシステムの特徴〕 ・ネットワ…
正解:データの更新結果は、システムに障害がなければ、いつかは全てのノードに反映される。
要点:BASEは即時一貫性を捨て結果整合性と可用性を優先する
BASEはBasically Available(基本的に利用可能)、Soft state、Eventual consistency(結果整合性)の頭字語である。あるノードでの更新は即座に全ノードへ反映されるとは限らないが、障害がなければいずれ全ノードに伝搬して整合する。厳密な一貫性より可用性と分断耐性を優先するのが特徴である。
出典・参考
公式シラバスの3 技術要素 > 5. データベース応用 > (2) 分散データベースに掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。