製造原価報告書(材料費・労務費・経費)とは?せいぞうげんかほうこくしょ
製造原価報告書(材料費・労務費・経費)とは、損益計算書の売上原価がどう積み上がったのかを、製造の側から分解して示す明細書。当期に発生した原価を材料費・労務費・経費の3費目で集計し、期首仕掛品を加えて期末仕掛品を差し引き、当期製品製造原価を確定する。原価低減や自動化投資の効果がどの費目に、いつ現れるかをこの表で追える。
最終更新:2026-10-06
この語が出る過去問を解く →背景
損益計算書の売上原価は1行の金額でしかなく、それが材料の値上がりによるのか人件費の増加によるのかは外から読めない。製造の過程で発生した原価を費目別に分解して別表として示すことで、改善の効果とその原因を突き止められる。応用情報では、システム投資や生産方式の変更が費目間の振替として現れることを読ませる設問が出る。
具体例
材料費3億円、労務費2億円、経費1億円に期首仕掛品5,000万円を足し、期末仕掛品7,000万円を引くと当期製品製造原価は5億8,000万円になる。生産ラインを自動化すると労務費が減る一方で設備の減価償却費が経費として増えるため、総額が変わらなくても費目の構成だけが入れ替わる。
試験での引っ掛け
当期製品製造原価と売上原価は一致しない。期首・期末の製品在庫を調整して初めて売上原価になり、作った量と売れた量が違えば差が出る。また外注加工費は材料費ではなく経費に含める、工場長の給与は労務費だが本社経理の給与は販管費、といった費目区分の細部でも誤答を誘われやすい。
関連用語
出た過去問
問題文で直接問われたものと、解説の中で触れられたものが含まれます。
出典:令和2年度 10月試験 応用情報技術者試験 午前 問77(IPA)
資料は今年度の損益実績である。翌年度の計画では、営業利益を30百万円にしたい。翌年度の売上高は何百万円を計画すべきか。ここで、翌年度の固定費、変動費率は今年度と…
正解:525
要点:必要売上高=(固定費+目標利益)÷限界利益率
変動費は材料費200と外注費100で計300、変動費率は300÷500=0.6となり、限界利益率は0.4である。固定費は製造100と販売80で計180。営業利益30を得るには限界利益が210必要なので、売上高は210÷0.4=525百万円となる。
出典:令和5年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問76(IPA)解説で登場
原価計算基準に従い製造原価の経費に算入する費用はどれか。
正解:製品を生産している機械装置の修繕費用
要点:製造原価に入るのは製造活動のために消費した原価だけ
製造原価は、製品を作るために消費された原価であり、材料費・労務費・経費に分類される。生産設備である機械装置の修繕費用は製造活動のために発生する経費なので、製造原価の経費に算入する。製造と直接結び付かない費用や異常な原因による費用は含めない。
出典・参考
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。