システムの信頼性設計(フォールトトレラント・フェールセーフ)とは?
システムの信頼性設計(フォールトトレラント・フェールセーフ)とは、障害を前提にシステムを設計する考え方の分類。フォールトトレラントは構成要素を多重化するなどして、一部が故障しても全体としては正常に動作し続けられるようにする設計。フェールセーフは故障が起きたとき、被害を最小限に抑える安全な状態に移行させる設計。フェールソフトは故障時に機能を縮小してでも稼働を継続させる設計。
応用情報技術者試験の過去問では9回出題されています(2016年度〜2024年度)。
しすてむのしんらいせいせっけい
システムの信頼性設計(フォールトトレラント・フェールセーフ)の意味
障害を前提にシステムを設計する考え方の分類。フォールトトレラントは構成要素を多重化するなどして、一部が故障しても全体としては正常に動作し続けられるようにする設計。フェールセーフは故障が起きたとき、被害を最小限に抑える安全な状態に移行させる設計。フェールソフトは故障時に機能を縮小してでも稼働を継続させる設計。
システムの信頼性設計(フォールトトレラント・フェールセーフ)の具体例
電車の信号システムで異常を検知したら全列車を停止させる(安全側に倒す)のはフェールセーフの考え方。一部のサーバが故障しても残りのサーバで縮退運転を続けるのはフェールソフトの考え方。
システムの信頼性設計(フォールトトレラント・フェールセーフ)は試験でどう引っ掛けられる?
フェールセーフ(安全重視で止める)とフェールソフト(機能を落としてでも動かし続ける)を混同しやすい。
システムの信頼性設計(フォールトトレラント・フェールセーフ)と関連する用語
システムの信頼性設計(フォールトトレラント・フェールセーフ)が出た過去問
フェールセーフの考え方として,適切なものはどれか。
正解:システムに障害が発生したときでも,常に安全側にシステムを制御する。
要点:フェールセーフは障害時に安全側の状態へ倒す設計
フェールセーフは、障害が起きたときに安全な側の状態へ移行させる考え方である。信号機を全方向赤にする、機械を停止させるなど、危険を生まない状態を優先する設計を指す。
出典:平成28年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問16(IPA)安全性と信頼性について,次の方針でプログラム設計を行う場合,その方針を表す用語はどれか。 〔方針〕 不特定多数の人が使用するプログラムには,自分だけが使用するプ…
正解:フールプルーフ
要点:フールプルーフは誤操作・誤入力を前提に安全を確保する設計。
フールプルーフは、利用者が誤った操作や不正な入力をしても、システムが危険な状態に陥らないようにあらかじめ設計しておく考え方である。設問の方針は、前提条件を満たさないデータが入力された場合にエラーメッセージを出して再入力させるという、まさに誤操作を受け付けない仕組みである。故障発生後の振舞いを定めるフェールセーフなどとは着眼点が異なる。
出典:平成30年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問48(IPA)システムの信頼性向上技術に関する記述のうち、適切なものはどれか。
正解:故障が発生したときに対処するのではなく、品質管理などを通じてシステム構成要素の信頼性を高めることを、フォールトアボイダンスという。
要点:フォールトアボイダンスは故障そのものを起こさせない予防の考え方
フォールトアボイダンス(故障回避)は、高品質な部品の採用や品質管理によって、そもそも故障が起きないようにする考え方です。これに対しフォールトトレランスは、故障の発生を前提に影響を抑える考え方で、フェールセーフ・フェールソフト・フォールトマスキングはそちらに属します。
出典:令和1年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問16(IPA)フェールセーフの考えに基づいて設計したものはどれか。
正解:交通管制システムが故障したときには、信号機に赤色が点灯するようにする。
要点:フェールセーフは故障時に安全な側の状態へ移行させる設計
フェールセーフは、故障が起きたときにシステムを安全な側の状態へ移行させる設計思想である。交通管制システムが故障したときに信号機を赤にすれば、車両は停止するため事故が起こりにくい。故障しても機能を維持するフェールソフトや、誤操作をさせないフールプルーフとは区別する。
出典:令和1年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問47(IPA)信頼性設計においてフールプルーフを実現する仕組みの一つであるインタロックの例として、適切なものはどれか。
正解:動作中の機械から一定の範囲内に人間が立ち入ったことをセンサが感知したとき、機械の動作を停止させる仕組み
要点:インタロックは危険条件で動作を止めるフールプルーフの仕組み
フールプルーフは、利用者の誤操作や危険な状態を機器側で未然に防ぐ考え方であり、インタロックは条件が満たされないと動作させない(あるいは危険を検知して止める)安全機構を指す。人が危険範囲に入ったことをセンサが検知して機械を停止させる仕組みは、まさにこのインタロックの例である。フェールセーフやフェールソフトとの違いを区別しておきたい。
出典:令和3年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問13(IPA)
最終更新:2026-08-25/解説は資格暗記が独自に作成しています。 過去問の出典は各問題に記載のとおりです。