アクセス管理とは?あくせすかんり
アクセス管理とは、情報資産に誰がどこまで触れられるかを、識別・認証、職務に応じた権限付与、異動や退職に伴う変更・削除、定期的な棚卸という一連の手続で統制する管理活動。最小権限とNeed-to-knowが判断基準で、権限を実現する技術的な仕組みであるアクセス制御に対し、その運用サイクル側を指す。
最終更新:2026-10-06
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システムが部門ごとに立っていた時代は、担当者の顔が見える範囲で口頭の依頼により権限を渡せたが、異動後もIDが残ったままになりやすかった。全社基盤への統合に外部委託と在宅勤務が加わると、誰が何に触れられるかは台帳を見ない限り誰にも分からなくなる。監査で求められるのは付与が妥当だという主張ではなく、付与から削除までが記録され承認されている証跡であり、この試験でも運用の抜けが論点になる。
具体例
Microsoft Entra IDのアクセスレビューでは、グループやアプリへの割当てを一覧化して所属長に承認を求め、期限までに応答のない権限を自動で剥奪できる。人事システムの異動データと連携させ、配置換えの当日に旧部門の権限を落とす運用が典型である。
試験での引っ掛け
技術的な仕組みであるアクセス制御と、運用の統制であるアクセス管理は別物として問われる。試験が突くのは付与ではなく削除で、退職者・異動者のIDが残る放置アカウントが定番の指摘事項。棚卸も実施しただけでは足りず、業務を知る所属長が承認した記録がなければ有効な統制と認められない。
関連用語
出た過去問
問題文で直接問われたものと、解説の中で触れられたものが含まれます。
出典:平成28年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問60(IPA)解説で登場
金融庁の"財務報告に係る内部統制の評価及び監査に関する実施基準"における"ITへの対応"に関する記述のうち、適切なものはどれか。
正解:ITの統制は、ITに係る全般統制及びITに係る業務処理統制から成る。
要点:ITの統制は全般統制と業務処理統制の2区分から成る
同基準では、ITの統制を「ITに係る全般統制」と「ITに係る業務処理統制」の2つに区分しています。全般統制は開発・運用・アクセス管理など業務処理統制が有効に機能する環境を保証するもので、業務処理統制は個々の業務処理が正確に行われることを担保するものです。IT環境は企業外部の利用状況も含み、手作業だけの内部統制も直ちに不備とはされません。
出典:平成28年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問60(IPA)
外部委託管理の監査に関する記述のうち,最も適切なものはどれか。
正解:請負契約においては,委託側の事務所で作業を行っている受託側要員のシステムへのアクセス管理が妥当かどうかを,委託側が監査できるように定める。
要点:委託先の管理状況を確認できる権利を契約で確保しておく
請負契約であっても、委託側の事務所で受託側要員が作業する場合、自社システムへのアクセスが適切に管理されているかを確認する必要がある。そのため契約時に委託側が監査できる旨を定めておくのが適切である。
出典:令和5年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問60(IPA)解説で登場
金融庁“財務報告に係る内部統制の評価及び監査に関する実施基準(令和元年)”における“ITへの対応”に関する記述のうち、適切なものはどれか。
正解:ITの統制は、ITに係る全般統制及びITに係る業務処理統制から成る。
要点:ITの統制はIT全般統制とIT業務処理統制の二つで構成
実施基準では、ITの統制はIT全般統制とIT業務処理統制の二つから構成されるとしている。IT全般統制はシステムの開発・保守、運用管理、アクセス管理など業務処理統制が有効に機能する環境を支えるもので、IT業務処理統制は個々の業務処理の正確性を確保するものである。なおIT環境には企業外部の状況も含まれ、手作業のみの内部統制が直ちに不備となるわけではない。
出典:令和6年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問60(IPA)解説で登場
情報システムに対する統制をITに係る全般統制とITに係る業務処理統制に分けたとき、ITに係る業務処理統制に該当するものはどれか。
正解:販売管理システムにおける入力データの正当性チェック機能
要点:個別業務システム内のデータ処理の正確性を担保するのが業務処理統制
IT業務処理統制は、個別の業務システムの中に組み込まれ、取引データが正確・網羅的・妥当に処理されることを確保する仕組みである。入力データの正当性チェック、エラーデータの修正手続、マスタデータの照合などが該当する。販売管理システムの入力チェック機能はまさにこれにあたるのでウが正解。一方、全般統制はシステム開発・運用・アクセス管理など、業務処理統制が有効に働く環境を支える統制を指す。
出典・参考
公式シラバスの3 技術要素 > 1. 情報セキュリティ > (8) 情報セキュリティに関する技術に掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。