CRYPTRECとは?くりぷとれっく
CRYPTRECは、電子政府で利用される暗号技術の安全性を評価・監視する日本のプロジェクトで、総務省・経済産業省・NICT・IPAが連携して運営する。成果物のCRYPTREC暗号リストは、十分な安全性と実績が確認された電子政府推奨暗号リスト、安全性は確認されたが利用実績がまだ十分でない推奨候補暗号リスト、安全性の低下が確認されたが互換性維持のため当面の利用を認める運用監視暗号リストの3区分からなる。
最終更新:2026-10-06
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暗号方式の安全性は固定ではなく、解読手法と計算機の性能が進むにつれて目減りしていく。政府が調達するシステムで「何を使ってよいか」を各省庁がそれぞれ判断していては基準が揃わず、危殆化した方式が使われ続ける事態も避けられない。そこで、国内の専門家が評価と監視を継続し、その結果をリストとして更新し続ける体制が作られた。支援士では、暗号方式の選定根拠を示す拠りどころとして問われる。
具体例
CRYPTRECはリストのほか、IPA・NICT名義で「TLS暗号設定ガイドライン」「暗号鍵設定ガイダンス」といった実務向けの文書も公開している。自社システムの暗号方式を選ぶ際には、推奨暗号リストの範囲から選び、運用監視暗号リストに移された方式は互換性のためだけに残す、といった形で調達仕様や設計標準に落とし込む。
試験での引っ掛け
3つのリストの位置づけの入れ替えが頻出する。推奨候補はまだ利用実績が十分でないが安全性は確認されたもの、運用監視は互換性維持のための経過措置である。またCRYPTRECは暗号方式を策定する団体ではなく、評価・監視を行うプロジェクトである点も取り違えやすい。リストに載った方式を選んでも、実装がサイドチャネルに対して弱ければ鍵は漏れる――リストは方式の安全性の話であって実装の保証ではない。
関連用語
出た過去問
出典:平成28年度 秋期 情報処理安全確保支援士試験 午前Ⅱ 問8(IPA)
CRYPTRECの主な活動内容はどれか。
正解:暗号技術の安全性,実装性及び利用実績の評価・検討を行う。
要点:CRYPTRECは暗号技術の安全性を評価する活動
CRYPTRECは、電子政府で利用する暗号技術の安全性を評価・監視する日本のプロジェクトです。暗号アルゴリズムの安全性に加え、実装のしやすさや利用実績も評価し、電子政府推奨暗号リストとしてまとめています。
出典:令和元年度 秋期 情報処理安全確保支援士試験 午前Ⅱ 問8(IPA)
総務省及び経済産業省が策定した“電子政府における調達のために参照すべき暗号のリスト(CRYPTREC暗号リスト)”を構成する暗号リストの説明のうち、適切なものは…
正解:電子政府推奨暗号リストとは、CRYPTRECによって安全性及び実装性能が確認された暗号技術のうち、市場における利用実績が十分であるか今後の普及が見込まれると判断され、当該技術の利用を推奨するもののリストである。
要点:電子政府推奨暗号リストは実績も伴う推奨技術のリスト
CRYPTREC暗号リストは三つのリストから構成される。電子政府推奨暗号リストは、安全性と実装性能が確認され、かつ市場での利用実績が十分か今後の普及が見込まれる技術を推奨するものである。推奨候補暗号リストは、安全性と性能は確認されたが利用実績が推奨段階に至っていない技術を挙げたもの。運用監視暗号リストが、安全性の低下により推奨からは外れたが互換性維持のために利用を認める技術のリストである。
出典:平成31年度 春期 情報処理安全確保支援士試験 午前Ⅱ 問9(IPA)
総務省及び経済産業省が策定した“電子政府における調達のために参照すべき暗号のリスト(CRYPTREC暗号リスト)”に関する記述のうち,適切なものはどれか。
正解:CRYPTREC暗号リストにある推奨候補暗号リストとは,安全性及び実装性能が確認され,今後,電子政府推奨暗号リストに掲載される可能性がある暗号技術のリストである。
要点:CRYPTRECは推奨・推奨候補・運用監視の三リスト構成
CRYPTREC暗号リストは三つのリストで構成される。電子政府推奨暗号リストは安全性・実装性能が確認され利用実績や普及見込みもある推奨技術、推奨候補暗号リストは安全性・実装性能は確認されたものの実績面から推奨には至らず、今後推奨リストに掲載される可能性がある技術、運用監視暗号リストは安全性の低下により推奨から外れたが互換性維持のため継続利用を許容する技術のリストである。
出典:令和2年度 10月試験 情報処理安全確保支援士試験 午前Ⅱ 問8(IPA)
CRYPTRECの主な活動内容はどれか。
正解:暗号技術の技術的検討並びに国際競争力の向上及び運用面での安全性向上に関する検討を行う。
要点:CRYPTRECは電子政府向け暗号技術を評価し監視する
CRYPTRECは、電子政府で利用する暗号技術の安全性を継続的に評価・監視する日本の取組みである。安全性と実装性能が確認された方式を電子政府推奨暗号リストとして整理し、危殆化の兆候があれば運用指針を示すなど、技術面と運用面の両方から暗号の信頼性を支えている。認証制度の運営ではなく、暗号技術の評価と検討が役割である。
出典:令和4年度 春期 情報処理安全確保支援士試験 午前Ⅱ 問10(IPA)
CRYPTRECの主な活動内容はどれか。
正解:暗号技術の技術的検討並びに国際競争力の向上及び運用面での安全性向上に関する検討を行う。
要点:CRYPTRECは暗号技術の安全性を評価・監視し推奨リストを維持する
CRYPTRECは、電子政府で利用する暗号技術の安全性を評価・監視する日本の取組で、総務省・経済産業省・NICT・IPAが連携して運営している。安全性と実装性能が確認された方式を電子政府推奨暗号リストなどに整理し、危殆化の兆候を継続的に監視して見直す。近年は運用面のガイドラインの整備や、暗号技術の国際的な競争力向上に関する検討も活動範囲に含まれる。
出典・参考
公式シラバスの3 技術要素 > 2. 情報セキュリティ管理 > (7) 情報セキュリティ組織・機関に掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。