ARPキャッシュとは?あーるぴーきゃっしゅ
ARPキャッシュとは、解決済みのIPアドレスとMACアドレスの対応を、端末が一定時間だけ保持する表。毎回ARP要求を出す無駄を省けるが、エントリには保持時間があり、期限が切れると再び解決処理が走る。応答の正当性を検証しない仕組みのため、偽の応答で内容を書き換えられるという弱点を併せ持つ。
最終更新:2026-10-06
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ARPは、同じセグメントへ問いかけて返ってきた答えをそのまま信じる設計で、認証も署名も無い。一つのLANの中は信用できるという前提が置けた時代の仕様である。その前提が崩れた現在、このキャッシュは中間者攻撃の足場になる。支援士でARPキャッシュが出るのは、性能の話ではなくこの改ざんの話としてである。
具体例
攻撃者が既定ゲートウェイのIPアドレスに対して自分のMACアドレスを返し続けると、同一セグメントの端末は通信を攻撃者へ送るようになる(ARPスプーフィング)。対策として、スイッチでDHCPスヌーピングと連動したダイナミックARPインスペクションを有効にし、正しい対応と合わない応答を落とす。
試験での引っ掛け
端末が持つARPキャッシュの保持時間と、スイッチが持つMACアドレステーブルの保持時間は別物で、値も一般に異なる。後者が先に消えるとフレームがフラッディングされ、盗聴の機会を作る。また冗長機器の切替時にGARPでキャッシュを更新させる正常な運用と、攻撃としてのARPスプーフィングはパケットの形が同じで、機械的には区別できない。
関連用語
出た過去問
出典:令和5年度 春期 情報処理安全確保支援士試験 午前Ⅱ 問13(IPA)
マルウェア感染の調査対象のPCに対して,電源を切る前に全ての証拠保全を行いたい。ARPキャッシュを取得した後に保全すべき情報のうち,最も優先して保全すべきものは…
正解:調査対象のPCで動的に追加されたルーティングテーブル
要点:証拠保全は揮発性の高いメモリ上の情報から先に採取する
証拠保全では、失われやすい情報から先に採取するという揮発性の順序(order of volatility)に従う。ARPキャッシュと同様にメモリ上にしか存在せず電源断で消えるのは、動的に追加されたルーティングテーブルなので、アを最優先で保全する。HDD上のファイルやシステムログ、別サーバ内のログは不揮発性で電源を切っても残るため、優先度は低い。
出典:令和7年度 春期 情報処理安全確保支援士試験 午前Ⅱ 問15(IPA)
マルウェア感染の調査対象のPCに対して、電源を切る前に全ての証拠保全を行いたい。ARPキャッシュを取得した後に保全すべき情報のうち、最も優先して保全すべきものは…
正解:調査対象のPCで動的に追加されたルーティングテーブル
要点:証拠保全は揮発性の高い情報から順に採取する
証拠保全は「揮発性の高いものから順に採取する」という原則(order of volatility)に従います。ARPキャッシュと同様に動的なルーティングテーブルはメモリ上にあり、時間経過や電源断で失われるため最優先です。HDD上のファイルやシステムログはディスクに残り、VPNサーバ内のログは調査対象PCの電源とは無関係なので、いずれも後回しにできます。
出典・参考
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。