ハッシュ関数とは?
ハッシュ関数とは、任意長の入力から固定長の値を求める一方向関数。暗号学的ハッシュ関数には、原像計算困難性(出力から入力を求められない)、第二原像計算困難性(ある入力と同じ値になる別の入力を作れない)、衝突発見困難性(同じ値になる2つの入力の組を見つけられない)が求められる。
情報処理安全確保支援士試験の過去問では10回出題されています(2016年度〜2025年度)。
はっしゅかんすう
ハッシュ関数の意味
任意長の入力から固定長の値を求める一方向関数。暗号学的ハッシュ関数には、原像計算困難性(出力から入力を求められない)、第二原像計算困難性(ある入力と同じ値になる別の入力を作れない)、衝突発見困難性(同じ値になる2つの入力の組を見つけられない)が求められる。
ハッシュ関数の具体例
SHA-256、SHA-3、SHA-512/256など。パスワード保存、デジタル署名の対象作り、ファイルの同一性確認、ブロックチェーンの連鎖などに使う。
ハッシュ関数は試験でどう引っ掛けられる?
「衝突発見困難性」は同じハッシュ値になる2つの入力の組を見つける難しさで、特定の入力に合わせる第二原像計算困難性とは別物。定義の入れ替えが頻出。
ハッシュ関数と関連する用語
ハッシュ関数が出た過去問
ハッシュ関数の性質の一つである衝突発見困難性に関する記述のうち,適切なものはどれか。
正解:衝突発見困難性とは,ハッシュ値が一致する二つのメッセージの探索に要する計算量の大きさによる,探索の困難性のことである。
要点:衝突発見困難性は同一ハッシュの2文書を探す困難さ
衝突発見困難性とは、同じハッシュ値になる2つの異なるメッセージを見つけることが計算量的に困難である性質です。ハッシュ値から元のメッセージを求めにくい性質は原像計算困難性であり、別の性質です。誕生日のパラドックスにより、衝突探索の計算量はハッシュ長の半分程度が目安になります。
出典:平成28年度 春期 情報処理安全確保支援士試験 am2 問5(IPA)ハッシュ関数の性質の一つである衝突発見困難性に関する記述のうち,適切なものはどれか。
正解:衝突発見困難性とは,ハッシュ値が一致する二つのメッセージの探索に要する計算量が大きいことによる,探索の困難性のことである。
要点:衝突発見困難性は同一ハッシュ値の2文書探索の難しさ
衝突発見困難性(collision resistance)は、同じハッシュ値になる異なる2つのメッセージの組を見つけるのが計算量的に難しい性質を指す。これに対し、与えられたハッシュ値から元のメッセージを求めにくい性質は原像計算困難性であり、別概念である。誕生日パラドックスにより、出力長nビットのハッシュ関数の衝突探索の計算量は概ね2の(n/2)乗で、SHA-256なら2の128乗程度となる。
出典:平成29年度 秋期 情報処理安全確保支援士試験 am2 問4(IPA)ブロックチェーンに関する記述のうち,適切なものはどれか。
正解:ハッシュ関数が必須の技術であり,参加者がデータの改ざんを検出するために利用する。
要点:ハッシュの連鎖により改ざんを検出できる仕組み
ブロックチェーンは、取引をまとめたブロックに直前のブロックのハッシュ値を含めて数珠つなぎにする構造です。過去のデータを改変すると以降のハッシュ値が食い違うため、参加者が改ざんを検出できます。ハッシュ関数が不可欠な要素です。
出典:平成30年度 秋期 情報処理安全確保支援士試験 am2 問3(IPA)ハッシュ関数の性質の一つである衝突発見困難性に関する記述のうち,適切なものはどれか。
正解:衝突発見困難性とは,ハッシュ値が一致する二つのメッセージの発見に要する計算量が大きいことによる,発見の困難性のことである。
要点:衝突発見困難性は同じハッシュ値の二つの入力を探す難しさ
衝突発見困難性(強衝突耐性)とは、同じハッシュ値になる二つの異なるメッセージの組を見つけ出すのが計算量的に難しい性質を指す。誕生日のパラドックスにより、出力長がnビットのハッシュ関数では2のn/2乗程度の計算量で衝突が見つかり得るため、SHA-256なら約2の128乗となる。与えられたハッシュ値から元のメッセージを探す難しさは、原像計算困難性という別の性質である。
出典:令和1年度 春期 情報処理安全確保支援士試験 am2 問4(IPA)ブロックチェーンに関する記述のうち、適切なものはどれか。
正解:ハッシュ関数を必須の技術として、参加者がデータの改ざんを検出するために利用する。
要点:ブロックチェーンはハッシュの連鎖で改ざんを検出する
ブロックチェーンは、取引の記録をまとめたブロックに直前のブロックのハッシュ値を含めて数珠つなぎにする構造を持つ。過去の記録を書き換えると以降のハッシュ値がすべて食い違うため、参加者は改ざんを容易に検出できる。したがってハッシュ関数は不可欠な構成要素であり、暗号化や特定の認証方式は必須ではない。
出典:令和2年度 10月 情報処理安全確保支援士試験 am2 問5(IPA)
最終更新:2026-08-25/解説は資格暗記が独自に作成しています。 過去問の出典は各問題に記載のとおりです。