前進計算・後退計算(最早日程・最遅日程)とは?ぜんしんけいさん・こうたいけいさん
前進計算・後退計算(最早日程・最遅日程)とは、ネットワーク図の日程を、両方向から計算して詰める手順。開始側から「この作業を最も早く始められるのはいつか」を積み上げるのが前進計算で、最早開始日と最早終了日が決まる。完了側から納期を起点に「遅くともいつまでに終えればよいか」を遡って割り付けるのが後退計算で、最遅開始日と最遅終了日が決まる。同じ作業の最早と最遅の差が余裕(トータルフロート)であり、これが0の作業を辿った経路がクリティカルパスになる。
最終更新:2026-10-06
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納期に間に合うかどうかだけなら合計期間を足せば分かるが、それでは「どの作業なら遅れても大丈夫か」が分からない。両方向から計算して各作業の最早と最遅を出せば、作業ごとの猶予が数字で出る。遅れが出た局面で、要員を動かしてよい作業と絶対に動かしてはいけない作業を即座に切り分けられることが、PMにとっての実利になる。
具体例
先行が2本合流する作業では、それぞれの先行の最早終了日を比べ、遅いほうに開始を合わせる。後続が2本に分岐する作業では、それぞれの後続の最遅開始日を比べ、早いほうに終了を合わせる。Microsoft Projectはこの計算を自動で行い、余裕をスラックとして画面に表示する。
試験での引っ掛け
計算の向きの取り違えが最大の失点源で、合流点では遅いほう(最大値)、後退の分岐点では早いほう(最小値)を採る。またフロートは経路が共有する余裕なので、手前の作業が使い切れば同じ経路の後続には残らない。作業ごとに独立した余裕があると読むと、日程が合わなくなる。
関連用語
出た過去問
出典:令和2年度 10月試験 プロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ 問7(IPA)解説で登場
あるプロジェクトの作業が図のとおり計画されているとき、最短日数で終了するためには、作業Hはプロジェクトの開始から遅くとも何日経過した後に開始しなければならないか…
正解:21
要点:最遅開始時刻は全体工期から後続作業を後進計算で逆算する
まず前進計算で各結合点の最早日を出す。②は8日、③は5日、④はD経由8+10=18日とE経由5+9=14日の遅い方で18日、⑤はC経由12日と④からのダミー18日の遅い方で18日、⑥は18+5=23日、⑦はF経由8+8=16日、G経由18+12=30日、I経由23+4=27日の最大で30日。したがって最短工期は30日である。次に後進計算する。⑦の最遅日は30日、Iに4日かかるので⑥の最遅日は26日、Hに5日かかるので⑤の最遅日は21日。よって作業Hは開始から遅くとも21日経過した時点で着手しなければならない。
出典:令和6年度 秋期 プロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ 問5(IPA)解説で登場
あるプロジェクトの作業が図のとおり計画されているとき、最短日数で終了するためには、作業Hはプロジェクトの開始から遅くとも何日経過した後に開始しなければならないか…
正解:21
要点:最遅開始時刻は全体日数から後続作業の日数を引く
各ノードの最早時刻を求めると、Dの経路とEの経路が合流する結合点は開始から18日、そこからGへ進む経路が8+10+12=30日となり、これが最短の全体日数(クリティカルパス)になる。作業HはH(5日)とI(4日)を残しているので、全体を30日で終えるにはHを遅くとも30−9=21日経過時点で開始する必要がある。この21日が作業Hの最遅開始時刻である。
出典・参考
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。