産業用ロボットとは?さんぎょうようろぼっと
産業用ロボットとは、工場などで、溶接・塗装・組立・搬送といった作業を人に代わって自動で行う機械。あらかじめ教え込んだ動作の手順に従って動き、センサと、機器に組み込まれて機器を制御するソフトウェア(ファームウェア)を内蔵した組込みシステム(機械の中で制御を担うコンピュータ)の代表例にあたる。決められた動きを高い精度で繰り返せることが強みで、高温や重量物のように人には負担の大きい作業にも使われる。
最終更新:2026-10-10
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製造の現場では、同じ動作を長時間続ける作業ほど品質のばらつきと労働災害が起きやすく、人手の確保も年々難しくなっている。動作を数値で指定して機械に繰り返させれば精度が一定に保たれ、人は段取りや異常への対応に回れる。近年はセンサと画像認識で対象の位置を判断できるようになり、決めた動きしかできない機械から、状況に応じて動く機械へ範囲が広がっている。
具体例
ファナックや安川電機は産業用ロボットの大手で、自動車の車体を溶接する多関節ロボットなどを供給している。近年は安全柵なしで人と同じ場所で作業できる協働ロボットも普及し、中小規模の工場でも部品の箱詰めや検査の工程に導入されている。
試験での引っ掛け
産業用ロボットとRPA(Robotic Process Automation)の取り違えに注意する。RPAはPC上の事務作業を自動化するソフトウェアであって物理的な機械ではない。またロボットは機械単体を指すのに対し、FA(ファクトリーオートメーション)は工場全体を自動化する考え方で範囲が違う。組込みシステムは、その機械の内部で制御を担う側を指す。
関連用語
出た過去問
問題文で直接問われたものと、解説の中で触れられたものが含まれます。
出典:平成30年度 春期 ITパスポート試験 問25(IPA)解説で登場
製品の開発から出荷までの工程を開発,生産計画,製造,出荷とするとき,FMS(Flexible Manufacturing System)の導入によって省力化,高…
正解:製造
要点:FMSは多品種少量に柔軟対応する製造工程の自動化
FMSは、数値制御の工作機械や産業用ロボット、無人搬送車などをコンピュータで統合制御し、多品種少量生産に柔軟に対応できるようにした生産システムである。段取り替えを自動化して製造ラインの稼働を止めずに品種を切り替えられるため、効果が現れるのは加工・組立を行う製造工程である。設計や計画立案、出荷作業の効率化を主眼とした仕組みではない。
出典:平成31年度 春期 ITパスポート試験 問19(IPA)解説で登場
RPA(Robotic Process Automation)に関する記述として、最も適切なものはどれか。
正解:ホワイトカラーの定型的な事務作業を、ソフトウェアで実現されたロボットに代替させることによって、自動化や効率化を図る。
要点:RPAはソフトのロボットが定型事務を代行する
RPAは、パソコン上で人が行っている定型的な事務処理の手順をソフトウェアのロボットに覚えさせ、代わりに実行させる仕組みである。データの転記や照合、帳票作成のように手順が決まった作業に適し、事務部門の省力化とミス削減に効果がある。工場の産業用ロボットのような物理的な自動化ではなく、あくまでソフトウェア上の自動化である点が要点である。
出典:令和6年度 秋期 ITパスポート試験 問16(IPA)解説で登場
RPAが適用できる業務として、最も適切なものはどれか。
正解:従業員の交通費精算で、交通機関利用区間情報と領収書データから精算伝票を作成する業務
要点:RPAはPC上の定型事務作業の自動化に適する
RPAは、PC上で人が行っている定型的な操作手順をソフトウェアロボットに記録・実行させて自動化する技術です。したがって、入力データと処理手順が明確に決まっている事務作業に適しています。プログラムの自動改善や未知の法則発見といった判断・学習を伴う処理はAIの領域、物理的な製造作業は産業用ロボットの領域であり、いずれもRPAの適用対象とは異なります。
出典:令和7年度 秋期 ITパスポート試験 問11(IPA)
スマートファクトリーにおいても使用されている、FMS(Flexible Manufacturing System)に関する記述として、最も適切なものはどれか。
正解:複数の工作機械や産業用ロボットなどを有機的に結合し、生産プロセス全体を統括的に制御・管理する。
要点:FMSは機械群を統合制御し多品種少量生産に対応する仕組み
FMS(フレキシブル生産システム)は、NC工作機械(数値の指示で自動で動く工作機械)や産業用ロボット、無人搬送車などをコンピュータで結び付け、生産工程全体を統括して制御する仕組みである。段取り替えを自動化できるため、多品種少量生産にも柔軟に対応できる点が「フレキシブル」の由来である。スマートファクトリーでもこの考え方が土台になっている。
出典・参考
公式シラバスの2 経営戦略 > 17. IoT システム・組込みシステム > (2) 組込みシステムに掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。