資産の保全とは?しさんのほぜん
資産の保全とは、組織が持つ現物や情報が、失われたり盗まれたり無断で使われたりしないよう守るための統制。施錠や入退室の管理といった物理的な備えと、台帳と現物を突き合わせる棚卸しのような点検を組み合わせて成り立つ。監査では、差異が出たときの是正の手順まで定められているかが確かめられる。
最終更新:2026-10-10
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資産は誰かが持ち出しても、次に数えるまで欠けたことに気づけない。鍵をかける予防の仕組みだけでは「破られたかどうか」が分からないため、定期的に数えて記録と突き合わせる発見の仕組みが要る。両方が揃って初めて、紛失や私物化を早く見つけて手を打てる。試験では内部統制の目的の1つとして、また監査人が何を確かめるのかという文脈で問われる。
具体例
貸与しているノートパソコンの年次棚卸しで、台帳の420台に対して現物を確認できたのが412台だった場合、監査人は不足8台の追跡記録を求める。紛失の届出が出ているか、遠隔でデータを消したか、届出をせずに手元へ置いたままの端末がないかまで確かめる。
試験での引っ掛け
物理的な現物だけが対象という思い込みが誤り。データやプログラム、バックアップ媒体の保管場所や持ち出しの管理も保全に含まれる。また保全は施錠のような予防だけでは成立せず、棚卸しという発見のための手続きと組み合わせて初めて働く点も問われる。
関連用語
出た過去問
出典:平成21年度 秋期 ITパスポート試験 問49(IPA)解説で登場
内部統制に関する記述として、適切なものはどれか。
正解:内部統制は、経営者が組織目的の達成について合理的な保証を得るためのマネジメントプロセスである。
要点:内部統制は組織目的の達成に合理的保証を与える経営者の仕組み
内部統制は、業務の有効性・効率性、財務報告の信頼性、法令遵守、資産の保全といった目的の達成について、合理的な保証を得るために組織へ組み込まれる仕組みであり、その整備と運用の責任は経営者にある。絶対的な保証ではなく「合理的な保証」である点が定義の要点である。
出典:平成22年度 春期 ITパスポート試験 問38(IPA)解説で登場
ある企業では、業務を遂行する上で違法行為や不正、ミスやエラーなどを防止し、組織が健全かつ有効・効率的に運営されるように基準や業務手続を定め、管理・監視を行うこと…
正解:内部統制
要点:内部統制は不正・ミスを防ぐ組織的な仕組み
内部統制とは、業務の有効性と効率性、財務報告の信頼性、法令の遵守、資産の保全を達成するために、組織自らが基準や手続を定めて運用・監視する仕組みである。不正やミスを未然に防ぎ、起きた場合には早期に発見できるようにすることが目的になる。職務分掌やチェック体制の整備が具体的な手段になる。
出典:平成28年度 秋期 ITパスポート試験 問7(IPA)解説で登場
大規模な自然災害を想定したBCPを作成する目的として,最も適切なものはどれか。
正解:経営資源が縮減された状況における重要事業の継続
要点:BCPの目的は重要事業の継続と早期復旧
BCP(事業継続計画)は、災害などで人・設備・情報といった経営資源が大きく損なわれた状況でも、重要な事業を中断させない、あるいは早期に復旧させることを目的とする。資産の保全や連絡手段の確保は、その目的を果たすための手段の一部にすぎない。
出典:平成30年度 秋期 ITパスポート試験 問55(IPA)解説で登場
ある食品メーカでは、食品業界で示された安全基準にのっとって業務を行っている。安全基準の改定があったので、社内の基準も対応して改定した。これは内部統制の四つの目的…
正解:事業活動に関わる法令等の遵守
要点:外部基準に社内規程を合わせるのは内部統制の法令等遵守
内部統制の目的は、業務の有効性と効率性、財務報告の信頼性、事業活動に関わる法令等の遵守、資産の保全の四つである。業界で定められた安全基準の改定に合わせて社内規程を直す行為は、守るべき外部の基準に自社の運用を適合させる取り組みであり、遵守の目的に対応する。
出典:平成31年度 春期 ITパスポート試験 問43(IPA)解説で登場
内部統制の考え方に関する記述a〜dのうち、適切なものだけを全て挙げたものはどれか。 a 事業活動に関わる法律などを遵守し、社会規範に適合した事業活動を促進するこ…
正解:a, c
要点:内部統制は社会規範も含み、企業規模を問わず有効
内部統制は、業務の有効性と効率性、財務報告の信頼性、事業活動に関わる法令等の遵守、資産の保全を目的として、組織自らが整備・運用する仕組みである。法令遵守には社会規範に適合した活動の促進も含めて考えるのが一般的で、法律の条文を守れば足りるという狭い理解は適切でない。また上場企業には報告が義務付けられるが、考え方自体はどの組織にも有効で、規模を問わず取り組む意義がある。
出典・参考
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。