値引きと必要販売数量とは?
値引きと必要販売数量とは、単価を下げると1個あたりの利益(単価-原価)が減るため、値引き前と同じ利益を確保するには販売数量を増やさなければならない、という関係。必要な数量は「確保したい利益÷値引き後の1個あたり利益」で求め、割り切れないときは条件を満たす最小の整数まで切り上げる。値引きは売上高を押し上げても利益率を確実に下げるので、見込める数量の増加がこの水準に届くかを事前に確かめる必要がある。
ITパスポートの過去問では5回出題されています(2011年度〜2015年度)。
ねびきとひつようはんばいすうりょう
値引きと必要販売数量の意味
単価を下げると1個あたりの利益(単価-原価)が減るため、値引き前と同じ利益を確保するには販売数量を増やさなければならない、という関係。必要な数量は「確保したい利益÷値引き後の1個あたり利益」で求め、割り切れないときは条件を満たす最小の整数まで切り上げる。値引きは売上高を押し上げても利益率を確実に下げるので、見込める数量の増加がこの水準に届くかを事前に確かめる必要がある。
値引きと必要販売数量の具体例
単価800円・原価430円の商品を50円値引きすると、1個あたり利益は370円から320円に下がる。値引き前の利益27,750円を上回るには27,750÷320=86.7個を超える必要があり、87個が最小の販売数量になる。
値引きと必要販売数量は試験でどう引っ掛けられる?
比べるのは「売上高」ではなく「利益」である。単価が下がった分だけ数量を増やすと売上高は元に戻るが、利益は戻らない。また86.7を四捨五入して87とするのではなく、「超える最小の整数」として切り上げる考え方である点も問われる。
値引きと必要販売数量と関連する用語
値引きと必要販売数量が出た過去問
A社と競合B社の相互の意思決定において,A社先手で相互に3手目までの打つ手を次の表のとおり作成した。表の数値は3手目の局面におけるA社の期待値である。A社は自社…
正解:9
要点:相手は自分に不利な手を選ぶ前提で先読みして評価する
3手目はA社が期待値の大きい方を選ぶので、まず各枝の最大値を求める。1手目「値引きする」ではBの選択に応じて9と15、1手目「値引きしない」では0と10になる。次にB社は小さい方を選ぶため、それぞれ9と0に決まる。最後にA社は大きい方を選ぶので、結果として期待値は9億円となる。
出典:平成23年度 秋期 ITパスポート試験 問24(IPA)“商品値引き”表に示すとおり、値引き率が異なる商品群がある。30個買ったときに最も合計価格が安いのは、どのIDの商品か。ここで、値引き数量以上の個数を購入した場…
正解:0003
要点:割引は適用条件を満たすかを先に確認してから合計額を比較する
値引きは購入数が値引き数量以上のときだけ適用されるので、30個購入では値引き数量が30以下の商品だけが対象になる。単価30・値引き数量30の商品は30%引きで630円、単価40・値引き数量20の商品は50%引きで600円となる。値引き数量が35や40の商品は割引が効かず、それぞれ1,050円、750円である。
出典:平成24年度 秋期 ITパスポート試験 問65(IPA)【中問A】Aさんは、牛丼の単価を50円値引きして、牛丼の売上数量を増やそうと考えた。翌月に牛丼の単価を50円値引きする場合、当月の粗利益以上を稼ぐためには、翌月…
正解:1,600
要点:値引き後の必要数量=目標粗利益÷1個当たり粗利益。差が増加分
値引き後は単価が350円、原価は200円のままなので1個当たりの粗利益は150円になる。当月と同じ粗利益960,000円を確保するには960,000÷150=6,400個の販売が必要で、当月の4,800個との差は1,600個である。値引きは1個当たりの利益を削るため、必要数量が大きく増える点が要点である。
出典:平成24年度 秋期 ITパスポート試験 問87(IPA)中問B(問89の続き):Aさんは,粗利向上策としてチャーシューメンの単価を50円値引きして,チャーシューメンの売上数量を増大させることを考えた。値引き前のチャー…
正解:87
要点:値引き後の1個当たり利益で必要数量を割り戻して求める
50円値引きすると単価は750円になり、原価430円を引いた1杯当たりの粗利は320円になる。値引き前の粗利27,750円を上回るには320×数量>27,750、すなわち数量>86.7となるので、条件を満たす最小の整数は87杯である。
出典:平成27年度 秋期 ITパスポート試験 問92(IPA)企業の商品戦略上留意すべき事象である“コモディティ化”の事例はどれか。
正解:新商品を投入したところ、他社商品が追随して機能の差別化が失われ、最終的に低価格化競争に陥ってしまった。
要点:コモディティ化は機能差の消失により価格競争に陥ること
コモディティ化とは、当初は差別化されていた商品の機能や品質が各社で横並びになり、顧客から見て「どれも同じ」となって価格でしか選ばれなくなる現象を指す。結果として価格競争に陥り、利益率が低下しやすい。自社製品同士の食い合いはカニバリゼーション、値引きによる評価の低下はブランド毀損であり、いずれも別の概念である。
出典:平成27年度 春期 ITパスポート試験 問17(IPA)
最終更新:2026-08-25/解説は資格暗記が独自に作成しています。 過去問の出典は各問題に記載のとおりです。