不正アクセスとは?ふせいあくせす
不正アクセスとは、アクセスする権限を持たない者が、他人の識別符号を使ったり脆弱性を突いたりして、ネットワーク越しにコンピュータを利用できる状態にする行為。与えられた権限を越えた利用も含み、日本では不正アクセス禁止法で禁じられ、他人のIDとパスワードを無断で入力した時点で成立する。
最終更新:2026-10-09
この語が出る過去問を解く →背景
コンピュータが単独で置かれていた時代は、施錠された部屋に入れる人だけが利用者であり、物理的な管理がそのまま防御になっていた。ネットワークにつながると、離れた場所の誰でも到達できるようになり、部屋の鍵に相当するものが認証だけになる。到達できることと使ってよいことを切り離す必要から、権限を越えた利用そのものを禁じる考え方が生まれた。
具体例
フィッシングで盗んだIDとパスワードを使い、他人のインターネットバンキングへログインする行為が典型例。警察庁が毎年公表する不正アクセス行為の認知件数でも、識別符号を悪用する手口が大半を占めており、技術的な侵入よりも件数が多い。
試験での引っ掛け
不正アクセスは「侵入して情報を盗むこと」だけを指すのではない。他人のIDでログインした時点で成立し、その後に何もしなくても該当する。パスワードを無断で他人へ提供する行為も助長として禁じられる。マルウェア感染やDoS攻撃は別の脅威であり、同じ枠で扱わない。
関連用語
出た過去問
問題文で直接問われたものと、解説の中で触れられたものが含まれます。
出典:平成28年度 秋期 基本情報技術者試験 午前 問80(IPA)解説で登場
コンピュータウイルスを用いて,企業で使用されているコンピュータの記憶内容を消去する行為を処罰の対象とする法律はどれか。
正解:刑法
要点:ウイルスによるデータ消去や業務妨害は刑法で処罰される
ウイルスを使ってコンピュータのデータを消去し、業務を妨げる行為は、刑法の電子計算機損壊等業務妨害罪などで処罰の対象となる。またウイルスの作成や提供自体も刑法の不正指令電磁的記録に関する罪で規制されている。不正アクセス禁止法は他人のIDを使うなどして無断でログインする行為を対象とする点で異なる。
出典:平成29年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問43(IPA)
1台のファイアウォールによって,外部セグメント,DMZ,内部セグメントの三つのセグメントに分割されたネットワークがある。このネットワークにおいて,Webサーバと…
正解:WebサーバをDMZに,データベースサーバを内部セグメントに設置する。
要点:公開サーバはDMZ、重要データは内部セグメントに置く
インターネットから直接アクセスされる必要があるWebサーバはDMZに置き、外部から直接届かせたくないデータベースサーバは内部セグメントに置きます。こうすると、外部から内部への直接通信は遮断され、データベースへはDMZのWebサーバを経由する限定的な通信だけが許可されます。攻撃者がWebサーバを侵害しても、内部への到達には追加の突破が必要となり、重要データが守られます。
出典:令和元年度 秋期 基本情報技術者試験 午前 問42(IPA)
1台のファイアウォールによって、外部セグメント、DMZ、内部セグメントの三つのセグメントに分割されたネットワークがあり、このネットワークにおいて、Webサーバと…
正解:WebサーバをDMZに、データベースサーバを内部セグメントに設置する。
要点:公開サーバはDMZ、重要データは内部セグメントに置く
インターネットからの接続を受けるWebサーバは、外部と直接やり取りするためDMZに置く。一方、重要なデータをもつデータベースサーバは、外部セグメントと直接通信できない内部セグメントに置く。こうするとインターネットからデータベースへ直接到達する経路が無くなり、仮にWebサーバが侵害されても、ファイアウォールが許可した特定プロトコルの通信しか内部へ届かない。多層で守る典型的な構成である。
出典:令和6年度 公開問題 基本情報技術者試験 科目B 問6(IPA)
A社は従業員450名の商社であり、昨年から働き方改革の一環として、在宅でのテレワークを推進している。A社のシステム環境を図1に示す。 〔図1: A社のシステム環…
正解:A社利用クラウドサービスにA社外から接続する際の認証に2要素認証を導入する。
要点:接続元制限が外れる分は認証強化(2要素)で補う
これまでA社利用クラウドサービスへのログインは社内ネットワーク経由に限定されており、接続元の制限が事実上の防御になっていた。直接接続を許すとこの制限が外れ、利用者IDとパスワードだけが頼りになるため、漏えいや推測による不正アクセスのリスクが高まる。そこで社外から接続する際の認証を2要素認証にして、パスワードだけでは侵入できないようにすることがリスク低減策となる。
出典・参考
公式シラバスの3 技術要素 > 1. 情報セキュリティ > (3) 脅威に掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。