NAND(否定論理積)とは?
NAND(否定論理積)とは、論理積(AND)の結果を反転した演算。入力がすべて1のときだけ0になり、それ以外は1になります。この1種類だけであらゆる論理回路を構成できる「完全性」を持つため、実際のICでも多用されます。FEでは真理値表と等価な論理式が問われます。
基本情報技術者試験の過去問では6回出題されています(2016年度〜2026年度)。
なんど
NAND(否定論理積)の意味
論理積(AND)の結果を反転した演算。入力がすべて1のときだけ0になり、それ以外は1になります。この1種類だけであらゆる論理回路を構成できる「完全性」を持つため、実際のICでも多用されます。FEでは真理値表と等価な論理式が問われます。
NAND(否定論理積)の具体例
2入力なら (0,0)(0,1)(1,0) が1で、(1,1) だけが0です。NANDの両入力を短絡させるとNOTになり、NANDを組み合わせるだけでAND・OR・XORも作れます。フラッシュメモリのNAND型という呼び名も、この回路構成に由来します。
NAND(否定論理積)は試験でどう引っ掛けられる?
NANDはANDの否定であって「入力を否定してからAND」ではありません。入力を否定してANDを取るとNORと同じ結果になります(ド・モルガンの法則)。この取り違えが最頻出の誤りです。
NAND(否定論理積)と関連する用語
NAND(否定論理積)が出た過去問
図の論理回路と等価な回路はどれか。
正解:AとBを入力とするXOR回路(Y出力)
要点:NAND4個の定番構成は排他的論理和(XOR)と等価
この回路は4個のNAND素子でできた定番の構成である。まず両入力のNAND出力をNとし、上側でAとN、下側でNとBのNANDをとり、その二つをさらにNANDで結んでいる。真理値表を作ると、AとBが同じ値のときは出力が0、異なるときだけ1になり、排他的論理和と一致する。
出典:平成28年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問23(IPA)図に示すディジタル回路と等価な論理式はどれか。ここで、論理式中の“・”は論理積を、“+”は論理和を、Xの上線はXの否定を表す。
正解:X = A・(Bの否定) + (Aの否定)・B
要点:NAND出力を各入力とANDしてORすると排他的論理和になる
図の回路はまずAとBそれぞれの否定を論理和しており、これはAとBの論理積の否定(NAND)に等しい。その出力をAと論理積すればAかつBでない項、Bと論理積すればBかつAでない項が得られ、最後にこれらを論理和している。結果としてAとBが異なるときだけ1になる排他的論理和が構成される。
出典:平成29年度 秋期 基本情報技術者試験 午前 問23(IPA)XとYの否定論理積X NAND Yは,NOT(X AND Y)として定義される。X OR YをNANDだけを使って表した論理式はどれか。
正解:(X NAND X) NAND (Y NAND Y)
要点:NANDだけでORは(X NAND X) NAND (Y NAND Y)
ド・モルガンの法則より X OR Y = NOT((NOT X) AND (NOT Y)) と書けます。NANDは1入力を同じ値でまとめると否定として働くので、NOT X は X NAND X、NOT Y は Y NAND Y で作れます。その2つをさらにNANDすれば NOT(NOT X AND NOT Y) となり、OR が得られます。
出典:平成29年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問3(IPA)2入力NAND素子を用いて4入力NAND回路を構成したものはどれか。
正解:2入力NAND素子2個で入力を2本ずつ受け、各出力を入力を短絡したNAND(インバータ)で反転してから、最終段の2入力NAND素子に入力する構成(計5素子・3段)。
要点:4入力NANDはAB・CDを作ってから最後にNANDする
4入力NANDはABCDの論理積を反転した式である。2入力NANDでABとCDそれぞれの否定論理積を作り、各出力を入力を短絡したNAND(インバータ)で反転してABとCDの論理積に戻し、最後にその二つをNANDすれば(AB・CD)の否定、すなわちABCDの否定が得られる。
出典:平成30年度 秋期 基本情報技術者試験 午前 問22(IPA)二つの入力と一つの出力をもつ論理回路で、二つの入力A, Bがともに1のときだけ、出力Xが0になる回路はどれか。
正解:NAND回路
要点:NANDは両方1のときだけ0を出す論理積の否定
論理積の結果を反転したものがNANDで、両方の入力が1のときだけ出力が0になり、それ以外の組合せでは1を出す。ANDが両方1のときだけ1を出すのに対し、その否定になっている点が要点である。NANDは組合せだけであらゆる論理回路を構成できる万能素子でもある。
出典:令和1年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問22(IPA)
最終更新:2026-08-25/解説は資格暗記が独自に作成しています。 過去問の出典は各問題に記載のとおりです。