桁落ち・情報落ち・打切り誤差とは?
桁落ち・情報落ち・打切り誤差とは、有限桁の計算で生じる誤差の類型。桁落ちは値が近い数どうしの減算で有効桁数が激減する現象、情報落ちは絶対値が極端に違う数の加算で小さい側が無視される現象、打切り誤差は無限級数や反復計算を途中で止めることによる誤差を指す。原因が違うため対処も違う。
応用情報技術者試験の過去問では3回出題されています(2019年度〜2022年度)。
けたおち・じょうほうおち・うちきりごさ
桁落ち・情報落ち・打切り誤差の意味
有限桁の計算で生じる誤差の類型。桁落ちは値が近い数どうしの減算で有効桁数が激減する現象、情報落ちは絶対値が極端に違う数の加算で小さい側が無視される現象、打切り誤差は無限級数や反復計算を途中で止めることによる誤差を指す。原因が違うため対処も違う。
桁落ち・情報落ち・打切り誤差の具体例
1.000001 − 1.000000 は有効数字7桁の入力から有効数字1桁の結果しか得られない(桁落ち)ため、式を変形して減算を避ける。多数の小さな値を足すときは、大きい順に足すと情報落ちが起きるので、小さい順に足すか補正付きの加算法を使う。
桁落ち・情報落ち・打切り誤差は試験でどう引っ掛けられる?
丸め誤差との区別が問われる。丸めは1回の演算で表現桁に収めるときに生じる誤差、桁落ちは元々あった有効桁が失われる現象で、値そのものは正確に引けていても結果の信頼できる桁数が減る。順序を変えても桁落ちは消えないが、情報落ちは軽減できる。
桁落ち・情報落ち・打切り誤差と関連する用語
桁落ち・情報落ち・打切り誤差が出た過去問
桁落ちによる誤差の説明として、適切なものはどれか。
正解:値がほぼ等しい二つの数値の差を求めたとき、有効桁数が減ることによって発生する誤差
要点:桁落ちは近い値の減算で有効桁数が減る誤差
桁落ちは、値がほぼ等しい二つの数の差をとったときに上位の有効数字が相殺されて消え、残った下位の桁だけで結果を表すため有効桁数が減る現象である。差そのものは正しく求まっても、元の数が持っていた精度より粗い結果しか得られない点が問題になる。
出典:令和1年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問2(IPA)桁落ちによる誤差の説明として、適切なものはどれか。
正解:値がほぼ等しい二つの数値の差を求めたとき、有効桁数が減ることによって発生する誤差
要点:桁落ちは近似した2数の減算で有効桁数が減る誤差
桁落ちは、値がきわめて近い2数の減算で上位桁が相殺されて消え、残った下位桁だけで結果を表すために有効桁数が大幅に減る現象である。もとの数値がもつ丸め誤差が相対的に拡大するため、精度が著しく落ちる。二次方程式の解の公式などで発生しやすく、式変形で回避するのが定石である。
出典:令和3年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問2(IPA)浮動小数点数を、仮数部が7ビットである表示形式のコンピュータで計算した場合、情報落ちが発生しないものはどれか。ここで、仮数部が7ビットの表示形式とは次のフォーマ…
正解:{(1.1)2×2^-3+(1.0)2×2^-4}+(1.0)2×2^5
要点:情報落ちは大小差の大きい数の加減算で下位桁が消える現象
情報落ちは、絶対値が大きく異なる数どうしを加減算したとき、小さい方の下位桁が仮数部に収まらず消えてしまう現象である。アでは{ }内が0.1875+0.0625=0.25=(1.0)2×2^-2と誤差なく求まり、続く32との和32.25は32×(1+2^-7)、すなわち仮数部がちょうど7ビットで表せるため桁が消えない。他の選択肢はいずれも計算の途中で2^-8以下の桁が必要になり、7ビットに収まらず情報落ちが起きる。
出典:令和4年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問1(IPA)
最終更新:2026-08-25/解説は資格暗記が独自に作成しています。 過去問の出典は各問題に記載のとおりです。