バージョン管理とは?ばーじょんかんり
バージョン管理とは、ソースコードや設計書の変更を版として記録し、任意の時点への復元と、複数人が並行して行った変更の統合を可能にする仕組み。構成管理を実現する具体的手段であり、いつ・誰が・何のために変えたかの履歴が、障害時の切り分けと監査の証跡としても使われる。
最終更新:2026-10-06
この語が出る過去問を解く →背景
日付を付けたファイルを共有フォルダに置く運用では、どれが最新か分からず、2人が同じファイルを開けば後から保存した側が相手の修正を消していた。障害が起きても「先週までは動いていた」以上に遡れず、切り戻しは手作業の復元に頼るしかない。変更を差分として記録し、分岐と統合を道具に任せることで、並行作業と復元可能性を同時に成立させたのがこの仕組みである。
具体例
Linuxカーネルの開発のためにLinus Torvaldsが作ったGitは分散型で、各開発者が完全な履歴を手元に持つ。GitHub上では機能ごとにブランチを切り、プルリクエストでレビューしてからmainへ統合する流れが標準で、リリース時点にタグを打てばその版をいつでも再現できる。
試験での引っ掛け
構成管理・変更管理との切り分けが問われる。成果物を構成品目として識別し整合性を保つ活動全体が構成管理、変更要求をCCBなどで審査・承認する手続が変更管理、版を記録して復元できるようにするのがバージョン管理である。ツールを導入しただけでは構成管理を実施したことにはならない。
関連用語
出た過去問
問題文で直接問われたものと、解説の中で触れられたものが含まれます。
出典:令和3年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問18(IPA)
分散開発環境において、各開発者のローカル環境に全履歴を含んだ中央リポジトリの完全な複製をもつことによって、中央リポジトリにアクセスできないときでも履歴の調査や変…
正解:Git
要点:Gitは全履歴をローカルに複製する分散型バージョン管理
Gitは分散型バージョン管理システムで、各開発者の手元に全履歴を含むリポジトリの完全な複製を持つ。そのため中央リポジトリへ接続できない状態でも、履歴の参照やコミットをローカルで行える。他の選択肢はいずれも中央のサーバに履歴を集約する集中型のツールである。
出典:令和5年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問14(IPA)解説で登場
IaC(Infrastructure as Code)に関する記述として、最も適切なものはどれか。
正解:ソフトウェアによる自動実行を可能にするために、システムの構成や状態をコードに定義すること
要点:IaCはインフラの構成・状態をコードで定義し自動化する
IaCは、サーバやネットワークなどインフラの構成や状態をコードとして記述し、ツールで自動的に構築・変更できるようにする考え方である。コードなのでバージョン管理やレビューができ、同じ環境を繰り返し再現できる。手作業による構築ミスや環境差異を減らせる点が利点である。
出典:令和6年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問19(IPA)
分散開発環境において、各開発者のローカル環境に全履歴を含んだ中央リポジトリの完全な複製をもつことによって、中央リポジトリにアクセスできないときでも履歴の調査や変…
正解:Git
要点:Gitは全履歴をローカルに複製する分散型バージョン管理
Gitは分散型バージョン管理システムで、クローンした時点で各開発者のローカルに全履歴を含むリポジトリの複製ができる。そのためネットワークが使えなくても、履歴の閲覧、差分の確認、コミットの記録をローカルだけで行える。他の3つは中央のサーバに履歴を置く集中型で、サーバへ接続できないとこれらの操作ができない。
出典:令和7年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問12(IPA)解説で登場
IaC(Infrastructure as Code)の説明として、適切なものはどれか。
正解:システムの構成、設定などをプログラムとして記述し、専用のソフトウェアがその内容に従って自動的にシステムに適用する。
要点:IaCはインフラの構成をコードで記述しツールが自動適用する
IaCは、サーバやネットワークなどのインフラの構成・設定をコードとして記述し、専用のツールがその記述どおりに環境を自動構築・適用する考え方である。手作業を排するので再現性が高く、構成をバージョン管理でき、同じ環境を何度でも同一に作り直せる。
出典・参考
公式シラバスの4 開発技術 > 3. 開発環境管理 > (2) 管理対象に掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。