要求事項トレーサビリティマトリックスとは?ようきゅうじこうとれーさびりてぃまとりっくす
要求事項トレーサビリティマトリックスとは、個々の要求事項が、どの業務目的・設計・実装・テストケースに対応するかを一覧の表で結び付け、要求から成果物までを双方向にたどれるようにしたもの。要求の取りこぼしと、要求に対応しない実装の両方を検出できる。ST試験では、要件定義で合意した内容が最後まで残っているかを発注側として確認する道具として問われる。
最終更新:2026-10-06
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要件定義から稼働までの間に人も文書も入れ替わり、途中の判断で削られた要求が、誰にも意識されないまま消えることがある。逆に良かれと思って足された機能が、誰も求めていない工数を消費することもある。要求と成果物の対応を表として持ち続ければ、この二方向の乖離が検収の前に見える。経営会議では「稟議で承認いただいた効果は、この5つの要求に紐づいている。うち4つは検証済み、1つは次期対応として繰り越す」と、投資の根拠と成果物の対応を一枚で示すために使える。
具体例
基幹システム刷新で「受注登録の入力時間を1件3分から1分へ」という業務目標を要求IDに紐づけ、対応する画面設計・実装モジュール・受入テストのシナリオ番号まで一列で並べる。稼働後の効果測定では、この列に実測値を足すことで、稟議に書いた効果額のどれが実現したかを追跡できる。デジタル庁の各種調達仕様書でも、要件と成果物の対応表の提出が求められることがある。
試験での引っ掛け
責任分担表(RAM/RACI)との取り違えが定番で、こちらが結ぶのは要求と成果物・テスト、責任分担表が結ぶのは作業と要員であり、対応させる軸が違う。また表を作ること自体が目的化しやすく、要求の抜けだけでなく、要求に対応しない実装(ゴールドプレーティング)を洗い出す使い方まで含めて初めて意味を持つ。変更が入ったときに更新しない表は、稼働時点で実態と合わなくなり検収の根拠にならない。
出典・参考
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。