インシデント管理とは?いんしでんとかんり
インシデント管理とは、サービスの中断や品質低下(インシデント)が起きたとき、合意されたサービスレベルへできるだけ早く戻すことを目的とするプロセス。原因の究明よりも復旧を優先し、回避策で暫定的にでもサービスを再開させる。自部門で処理しきれない場合は上位者や専門部隊へエスカレーションする。
最終更新:2026-10-06
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障害の最中に原因を突き止めようとすれば、利用者が待たされる時間は延びる。かといって原因を放置すれば同じ障害が繰り返される。この相反する二つを同じ担当者に同時に負わせると必ずどちらかが犠牲になるため、復旧を担うプロセスと原因究明を担うプロセスを分け、記録を関連づけて引き継ぐ形にした。sgでは、セキュリティ事象への対応でCSIRTがどちらを担うのかと合わせて問われる。
具体例
業務システムが応答しないという連絡を受けたサービスデスクが、まず該当サーバの再起動でサービスを戻し、インシデント記録に発生時刻・影響範囲・実施した回避策を残す。根本原因の調査はそこから問題管理へ引き継ぎ、恒久対策として別に扱う。
試験での引っ掛け
「復旧優先」のインシデント管理と「根本原因の究明」を目的とする問題管理の違いが頻出。両者の記録は関連づけて管理されるが、目的の異なる別々のプロセスである。またパスワード再発行のような計画済みの依頼はインシデントではなくサービス要求管理で扱う点も、分岐として問われる。
関連用語
出た過去問
問題文で直接問われたものと、解説の中で触れられたものが含まれます。
出典:平成29年度 春期 情報セキュリティマネジメント試験 午前 問42(IPA)解説で登場
ITサービスマネジメントにおける問題管理プロセスの目的はどれか。
正解:インシデントの未知の根本原因を特定し、恒久的な解決策を提案したり、インシデントの発生を事前予防的に防止したりする。
要点:問題管理は根本原因を潰して再発を防ぐプロセス
問題管理は、インシデントの背後にある未知の根本原因を突き止め、恒久的な解決策を提示するとともに、将来のインシデント発生を事前に防ぐことを目的とする。目の前のサービス復旧を優先するインシデント管理とは役割が異なり、両者は補完関係にある。
出典:令和元年度 秋期 情報セキュリティマネジメント試験 午前 問41(IPA)解説で登場
ITサービスマネジメントにおいて、“サービスに対する計画外の中断”、“サービスの品質の低下”、又は“顧客へのサービスにまだ影響していない事象”を何というか。
正解:インシデント
要点:インシデントは計画外の中断や品質低下などの事象
ITサービスマネジメントにおけるインシデントとは、サービスの計画外の中断や品質低下、およびまだ顧客サービスに影響していないが影響し得る事象を指す。インシデント管理の目的は原因究明ではなく、まずサービスをできるだけ早く復旧させることにある。
出典:令和5年度 公開問題 情報セキュリティマネジメント試験 科目A・B 問9(IPA)
情報システムのインシデント管理に対する監査で判明した状況のうち,監査人が,指摘事項として監査報告書に記載すべきものはどれか。
正解:インシデントの種類や発生箇所,影響度合いに関係なく,連絡・報告ルートが共通になっている。
要点:インシデントの連絡経路は種類や影響度に応じて分けるべき
インシデント管理では、事象の種類や発生箇所、影響の大きさに応じて連絡先と報告の経路を分け、重大なものを速やかに責任者へ引き上げる必要があります。すべて同じルートに流す運用では、緊急度の高いインシデントが埋もれて対応が遅れるため、監査人は不備として指摘すべきです。他の三つは望ましい状態です。
出典・参考
公式シラバスの6 サービスマネジメント > 2 サービスマネジメントシステムの計画及び運用 > インシデント管理,サービス要求管理,問題管理に掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。