量子鍵配送とは?
量子鍵配送とは、光子の量子状態を用いて乱数列を共有する方式。観測すると状態が変化する性質により、盗聴があれば誤り率の上昇として必ず検知できる。共有した乱数はワンタイムパッドなどの鍵に用いる。
情報処理安全確保支援士試験の過去問では4回出題されています(2021年度〜2024年度)。
りょうしかぎはいそう
量子鍵配送の意味
光子の量子状態を用いて乱数列を共有する方式。観測すると状態が変化する性質により、盗聴があれば誤り率の上昇として必ず検知できる。共有した乱数はワンタイムパッドなどの鍵に用いる。
量子鍵配送の具体例
専用の光ファイバ区間で鍵を配送し、業務データ自体は既存回線を通す構成が実証されている。
量子鍵配送は試験でどう引っ掛けられる?
QKDは「盗聴を防ぐ」のではなく「盗聴を検知できる」技術。また鍵配送の技術であって暗号アルゴリズムそのものではない。
量子鍵配送と関連する用語
量子鍵配送が出た過去問
PQC(Post-Quantum Cryptography)はどれか。
正解:量子コンピュータを用いた攻撃に対しても、安全性を保つことができる暗号方式
要点:PQCは量子計算機による解読にも耐える暗号方式
PQCは耐量子計算機暗号とも呼ばれ、量子コンピュータ上で動くショアのアルゴリズムなどによる解読に耐えられると考えられている暗号方式の総称である。素因数分解や離散対数の困難さに依存するRSAや楕円曲線暗号は量子計算に弱いため、格子、符号、多変数多項式、ハッシュベースなど別の数学的困難性に基づく方式が標準化されている。従来の計算機上で動作する点が量子鍵配送との違いである。
出典:令和3年度 秋期 情報処理安全確保支援士試験 am2 問3(IPA)量子暗号の特徴として、適切なものはどれか。
正解:量子通信路を用いて安全に共有した乱数列を使い捨ての暗号鍵として用いることによって、原理的に第三者に解読されない秘匿通信が実現できる。
要点:量子暗号は盗聴を検知できる鍵配送と使い捨て鍵の組合せ
実用化が進んでいる量子暗号は量子鍵配送であり、光子の量子状態を用いて送受信者が乱数列を共有する。観測すると状態が乱れる性質のため盗聴があれば誤り率の上昇として検知でき、盗聴されていない乱数列だけを鍵として残せる。共有した乱数列をデータと同じ長さの使い捨て鍵(ワンタイムパッド)として使えば、計算能力によらず原理的に解読されない秘匿通信が成立する。
出典:令和4年度 春期 情報処理安全確保支援士試験 am2 問6(IPA)PQC(Post-Quantum Cryptography)はどれか。
正解:量子コンピュータを用いても解読が困難であり,安全性を保つことができる暗号方式
要点:PQCは量子計算機でも解読困難な数学的問題に基づく暗号方式
PQC(耐量子計算機暗号)は、量子コンピュータで効率的に解けるとされる素因数分解や離散対数問題に依存せず、格子問題や符号理論などに基づくことで、量子コンピュータでも解読が困難とされる暗号方式である。よってウが正しい。現在のコンピュータ上で動作する点が、量子力学的な性質そのものを使う量子鍵配送との大きな違いである。
出典:令和6年度 秋期 情報処理安全確保支援士試験 am2 問5(IPA)量子暗号の特徴として,適切なものはどれか。
正解:量子通信路を用いて安全に共有した乱数列を使い捨ての暗号鍵として用いることによって,原理的に第三者に解読されない秘匿通信が実現できる。
要点:量子鍵配送は共有乱数を使い捨て鍵に使い盗聴を必ず検知できる
実用化されている量子暗号は量子鍵配送(QKD)であり、量子通信路で共有した乱数列を使い捨ての鍵(ワンタイムパッド)として用いる。盗聴があれば量子状態が乱れて必ず検知できるうえ、ワンタイムパッドは情報理論的に安全なので、原理的に解読されない秘匿通信が成り立つ。よってエが正しい。
出典:令和6年度 秋期 情報処理安全確保支援士試験 am2 問9(IPA)
最終更新:2026-08-25/解説は資格暗記が独自に作成しています。 過去問の出典は各問題に記載のとおりです。