システム化構想・システム化計画とは?しすてむかこうそうしすてむかけいかく
システム化構想・システム化計画とは、要件定義より前に、投資の可否を決めるために置かれる企画段階の2工程。システム化構想は経営戦略と業務課題から対象業務とシステム化の方向を定め、システム化計画はそれを受けて対象範囲・概算費用と効果・体制・スケジュール・リスクを具体化して経営の投資判断に掛ける。ここで決めるのは作り方ではなく、やるかどうかである。
最終更新:2026-10-06
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現場の要望を積み上げて作ると、投資額が固まった後になって、その効果が経営目標のどれに効くのかを説明できなくなる。企画工程は、要求を集める前に目的と投資枠を先に固定するために置かれている。システムアーキテクトのシラバスでも、業務モデルの整合性・システム方式の実現可能性・投資効果の正当性を、経営事業戦略や情報戦略、システム化構想へ照らして検証する作業が明示されている。
具体例
老朽化した基幹システムの更改では、まず現行業務の課題と5年後の事業計画から「受注から出荷までの一気通貫化」という構想を立てる。次に計画段階でパッケージ導入と自社開発を比較し、総保有コスト(TCO)と効果の試算、移行方式の見通しを添えて経営会議に諮る。
試験での引っ掛け
要件定義の一部と思われがちだが、投資判断の材料を作る前段の別プロセスである。ここで対象範囲と効果目標が曖昧なまま要件定義へ入ると、後工程で要求が膨らんだときに削る根拠を失う。構想と計画の役割も混同しやすく、方向を定めるのが構想、実行可能性と数字を詰めるのが計画にあたる。
関連用語
出た過去問
出典:平成28年度 秋期 システムアーキテクト試験 午前Ⅱ 問16(IPA)
"情報システム・モデル取引・契約書"によれば、ユーザ(取得者)とベンダ(供給者)間で請負型の契約が適切であるとされるフェーズはどれか。図は、システム化計画、要件…
正解:システム内部設計フェーズからシステム結合フェーズまで
要点:仕様が固まる内部設計から結合までが請負型に適する
モデル取引・契約書では、成果物の仕様が固まっていて完成責任を負わせられるフェーズには請負型が、要件がまだ流動的で利用者の主体的な関与が必要なフェーズには準委任型が適するとされている。仕様が確定した後の内部設計から製造を経てシステム結合までが請負型に適した範囲で、要件定義や導入・受入支援は準委任型が適する。
出典:令和3年度 春期 システムアーキテクト試験 午前Ⅱ 問13(IPA)
システム化構想の段階で、ビジネスモデルを整理したり、分析したりするときに有効なフレームワークの一つであるビジネスモデルキャンバスの説明として、適切なものはどれか…
正解:企業がどのように、価値を創造し、顧客に届け、収益を生み出しているかを、顧客セグメント、価値提案、チャネル、顧客との関係、収益の流れ、リソース、主要活動、パートナ、コスト構造の九つのブロックを用いて図示し、分析する。
要点:ビジネスモデルキャンバスは九つのブロックで事業を可視化する
ビジネスモデルキャンバスは、事業の仕組みを顧客セグメント、価値提案、チャネル、顧客との関係、収益の流れ、リソース、主要活動、パートナ、コスト構造の九つのブロックで1枚に可視化するフレームワークである。誰にどんな価値を、どう届けて、どう収益を得るかを俯瞰でき、構想段階の整理と議論に向く。
出典・参考
公式シラバスの4 システム化計画の立案 > 4-1 システム化計画の基本要件の確認に掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。