実費償還契約とは?じっぴしょうかんけいやく
実費償還契約とは、コスト超過のリスクを買い手の側が引き受ける契約類型。売り手が実際に費やした費用を買い手が精算し、そのうえで手数料(フィー)を支払う。仕様が固まりきらない研究開発的な作業でも着手できる代わりに、費用の監視が発注者の仕事になる。フィーの決め方で定額のCPFF、実績連動のCPIF、評価による加算のCPAFに分かれる。
最終更新:2026-10-06
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仕様が定まらない段階で定額契約を結ぶと、売り手はリスク分を上乗せするか、範囲を狭く解釈して守りに入る。実費を精算する形にすれば探索的な作業でも着手でき、要件の変化を受け止められる。代わりに支払額が事前に確定しないため、上限額の設定と実績の可視化を契約へ組み込めるかが発注側の腕になる。
具体例
要件が流動的な先行検証フェーズを、実費に実費の10%の報酬を加える条件で委託し、上限額と月次の工数報告を契約に定める。成果の達成度に応じた加算を置けばCPIFやCPAFの形になる。
試験での引っ掛け
売り手にコスト削減の動機が働きにくいのが弱点で、インセンティブやアワードの仕組みで補う。定額契約はコスト超過のリスクを売り手が、実費償還は買い手が負うという向きの取り違えが定番。
関連用語
出た過去問
出典:令和4年度 秋期 プロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ 問20(IPA)
IoTを活用した工場管理システムの開発を行う。システムを構築し、サービスを運営するA社は、B社にボード開発を定額契約で委託した。B社はボードの納入前のネットワー…
正解:B社
要点:定額契約の超過は受注者負担、実費償還は実費を委託側が払う
定額契約では、スコープが明確で変更がない限り、受注者側の事情で生じた超過コストは受注者が負担し、発注者へ追加請求することはできない。したがってA社がB社へ追加の費用を支払う理由はない。またB社とC社の実費償還契約では、実際にかかった費用をB社がC社へ支払うので、遅延によって増えた借用費用もB社の負担となる。C社に落ち度はないため、負担するのはB社だけである。
出典:令和6年度 秋期 プロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ 問20(IPA)
システム開発における発注者と受注者であるベンダーとの契約方法のうち、実費償還契約はどれか。
正解:ベンダーの役務や技術に対する報酬に加え、委託業務の遂行に要した費用の全てをベンダーに支払う。
要点:実費償還契約は実費全額に報酬を上乗せして支払う
実費償還契約は、委託業務の遂行に実際に要した費用を発注者が全額負担したうえで、ベンダーの役務や技術に対する報酬を上乗せして支払う契約形態である。仕様が固まりにくい業務に向く一方、コスト超過のリスクは発注者側が負うことになる。
出典・参考
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。