システム障害とは?システムしょうがい
システム障害とは、電源断やOSの異常などでDBMSが異常終了し、主記憶上のバッファ内容が失われる障害。ソフトウェア障害とも呼び、トランザクション障害・媒体障害と並ぶ障害区分の一つ。ディスク上のデータファイル自体は無事なので、バックアップからの復元は不要で、残っているログだけで一貫した状態まで戻せる。
最終更新:2026-10-07
この語が出る過去問を解く →背景
更新のたびにディスクへ書くと遅すぎるため、DBMSは更新をいったんバッファに溜めてまとめて書き出す。この設計上、電源が落ちた瞬間には「コミット済みなのにディスクへ書けていない更新」と「未コミットなのに書かれてしまった更新」が同時に存在しうる。どちらも必ず解消できるよう、更新前後の値をログへ先に書いておく仕組み(ログ先書き)が備わっている。
具体例
再起動時、DBMSは直近のチェックポイント以降のログを読み、コミット済みで反映されていない更新をREDOで書き足し、未コミットで書かれてしまった更新をUNDOで巻き戻す。PostgreSQLやOracle Databaseが起動時に自動で行うリカバリがこれにあたる。
試験での引っ掛け
媒体障害と取り違えないこと。ディスク上のデータは壊れていないので、バックアップからの復元は不要でログだけで回復できる。失われるのは主記憶上のバッファなので、コミット済みでまだ書けていない分をREDO、未コミットで書かれてしまった分をUNDOする——REDOとUNDOの対象を逆にしない。
関連用語
出た過去問
出典:平成28年度 秋期 高度試験 午前Ⅰ 問10(IPA)
DBMSをシステム障害発生後に再立上げするとき、ロールフォワードすべきトランザクションとロールバックすべきトランザクションの組合せとして、適切なものはどれか。こ…
正解:ロールフォワード:T2,T5/ロールバック:T6
要点:CP後のコミット済みは前進、未コミット更新は後退復帰
再立上げ時は、チェックポイント以降にコミットされたトランザクションをログから前進復帰(ロールフォワード)し、障害時点で未コミットのものを後退復帰(ロールバック)する。チェックポイント前にコミット済みのT1は既に反映されているため対象外、更新を伴わない読取りだけのT3・T4は取り消す変更がないためロールバック不要である。
出典:平成29年度 秋期 高度試験 午前Ⅰ 問20(IPA)
サービス提供時間帯が毎日6〜20時のシステムにおいて、ある月の停止時間、修復時間及びシステムメンテナンス時間は次のとおりであった。この月の可用性は何%か。ここで…
正解:98.3
要点:可用性はサービス提供時間帯を分母に、時間内の停止だけを引く
可用性はサービス提供時間帯を基準に計算する。提供時間は1日14時間×30日=420時間で、この時間内に生じた停止は7時間だけである。提供時間外の修復3時間とメンテナンス8時間は分母にも分子にも影響しない。したがって(420-7)÷420=413÷420≒98.33%となり、98.3%である。
出典:令和4年度 秋期 高度試験 午前Ⅰ 問9(IPA)
チェックポイントを取得するDBMSにおいて、図のような時間経過でシステム障害が発生した。前進復帰(ロールフォワード)によって障害回復できるトランザクションだけを…
正解:T4とT5
要点:ロールフォワードはチェックポイント後にコミット済みの分を再現する
ロールフォワード(前進復帰)は、チェックポイント以降にコミットが完了しているのに、その更新結果がまだデータベースへ反映されていない可能性があるトランザクションを、ログを使って再現する処理である。この図では、チェックポイントと障害の間にコミットしたT4とT5が対象になる。チェックポイント前にコミット済みのT1は既に反映されており、未コミットのまま障害を迎えたT2とT3はロールバック(後退復帰)の対象になる。
出典:令和5年度 秋期 高度試験 午前Ⅰ 問9(IPA)
DBMSをシステム障害発生後に再立上げするとき、ロールフォワードすべきトランザクションとロールバックすべきトランザクションの組合せとして、適切なものはどれか。こ…
正解:ロールフォワード:T2,T5 / ロールバック:T6
要点:更新のない読取り専用トランザクションは回復対象外
チェックポイント以降にコミットしたトランザクションは更新がディスクに反映されていない可能性があるのでロールフォワードの対象、障害時に未完了で更新を行ったものはロールバックの対象となる。T2とT5はチェックポイント後にコミットしているのでロールフォワード、T1はチェックポイント前にコミット済みで反映されているため対象外。未完了のT3・T4はReadのみで更新していないのでロールバック不要、更新を伴うT6だけがロールバックの対象となる。
出典・参考
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。