重み付け総合評価法とは?おもみづけそうごうひょうかほう
重み付け総合評価法は、複数の案を比べるときに、評価項目ごとに重要度(重み)を決めておき、各案の点数に重みを掛けて合計し、その合計点で順位を付ける選び方である。価格・使いやすさ・保守のしやすさのように単位も性質も違う項目を、一つの点数にまとめて比べられるのが利点で、複合機やパソコンの機種選定、システムの発注先選び、業務改善案の絞り込みなど、社内の稟議で「なぜこれを選んだのか」を説明する場面で使われる。逆に言えば、結論を左右するのは重みの置き方なので、点数を付け始める前に「うちは価格より保守を重く見る」といった重みを関係者で決めて合意しておくことが、この手法を使ううえでの要点になる。後から重みを動かすと、結論に合わせて理由を作ったように見えてしまう。
最終更新:2026-10-10
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複合機でも発注先でも、選定の場では「安いほうがいい」「使いやすさが大事だ」と各人が別々の物差しを持ち出し、声の大きい人の意見や後付けの理由で結論が決まってしまいやすい。単位も性質も違う項目を一つの点数にそろえ、しかも重要度を先に合意しておけば、なぜその案を選んだのかを稟議で説明できる。この手法が解決しているのは計算の手間ではなく、選定の根拠が人によってぶれることのほうである。試験で計算問題として出るのも、重みを掛けるという一手間が結論を左右するからにほかならない。
具体例
総務が複合機をA社・B社・C社の3社から選ぶとき、「印刷速度(重み2)・保守対応(重み2)・価格(重み1)」と決めておく。A社が7点・6点・5点なら2×7+2×6+1×5=31点、B社が5点・5点・9点なら2×5+2×5+1×9=29点、C社が5点・7点・4点なら2×5+2×7+1×4=28点となる。素点の合計はA社18点・B社19点・C社16点で、素点だけならB社が一番だが、重みを掛けた合計ではA社が31点で一番になり、A社に決める。
試験での引っ掛け
重みを掛けずに素点をそのまま足してしまう誤りが最も多い。素点の合計が一番高い案が、重み付けの結果でも一番になるとは限らず、順位が入れ替わる設問がわざわざ作られている。計算は必ず「点数×重み」を項目ごとに出してから足す。重みが「4:2:1」のような比で示されたときも、合計を1に直す必要はなく、そのまま掛けて比べてよい。また点数が高いほど良い評価なのか、順位のように小さいほど良いのかを表の注記で必ず確認する。ここを取り違えると計算は合っていても選ぶ案が逆になる。
関連用語
出た過去問
問題文で直接問われたものと、解説の中で触れられたものが含まれます。
出典:平成22年度 秋期 ITパスポート試験 問18(IPA)
A社では前年度に実施したビジネス戦略の評価を進めている。表に示す条件の場合、総合評価の評点は何点か。 〔総合評価の方法〕 (1) 戦略項目ごとの評価方法・基準に…
正解:85
要点:総合評価の評点は各項目の評点に重みを掛けた合計で求める
各項目の評点を基準に当てはめ、重みを掛けて合計する。売上高増加率は実績2.4%で2%以上なので110点、重み0.5で55点。新製品開発件数は実績1件で100点、重み0.3で30点。顧客満足度は実績が目標と同じで向上していないため0点。合計は55+30=85点となる。
出典:平成24年度 春期 ITパスポート試験 問85(IPA)
【中問A:事務機の機種選定方法に関する記述を読んで答えよ】Fさんは、次の選定要件に従って、部内で使用する事務機の機種を選定するための検討資料を作成するよう上司か…
正解:価格3、性能3、サービス1
要点:重み付けは絶対値でなく相対的な大小関係で判断する
満たすべき条件は、価格と性能の重みが等しいこと、そして価格・性能のいずれもサービスより大きいことである。価格と性能が等しく、かつその値がサービスより大きい組合せを探すと、価格3・性能3・サービス1だけが当てはまる。重みの絶対値ではなく相対的な大小関係だけが問われている点がポイントである。
出典:平成24年度 春期 ITパスポート試験 問88(IPA)解説で登場
【中問A続き・ストラテジ】Fさんは、作成した評価表案の評価値を上司に見直してもらい、最終的に次の表6の評価表を使って検討資料を作成した。このとき、選定要件に従っ…
正解:機種A
要点:総合評価値は重み×評価値の合計。最大の案を選ぶ
総合評価値は各評価項目の重みと評価値を掛けて合計する。機種Aは2×7+2×6+1×5=31、機種Bは2×7+2×3+1×7=27、機種Cは2×5+2×3+1×8=24、機種Dは2×5+2×7+1×4=28となる。最大となるのは機種Aである。
出典:平成25年度 秋期 ITパスポート試験 問92(IPA)
【中問B:事務担当者の業務改善に関する記述、問89と同じ前提】 〔ストラテジ〕 Mさんは複数のアイデアを、評価軸ごとに5点満点で評価した。関係者間で検討を重ねた…
正解:案4(登録内容をまとめてベテラン担当者が目視チェックする)
要点:重み付け評価は各評価点に重みを掛けた合計で比較する
効果に4、費用に2、実行しやすさに1の重みを掛けて合計する。案1は1×4+5×2+5×1=19、案2は2×4+5×2+3×1=21、案3は5×4+1×2+1×1=23、案4は4×4+4×2+2×1=26となり、案4が最も高い。効果への重みが大きいため、効果と費用の両面で高得点の案4が有利になる。
出典:平成27年度 秋期 ITパスポート試験 問9(IPA)
表は,ベンダ4社の提案書を管理面,技術面,価格面のそれぞれについて評価した値である。管理面,技術面,価格面の各値に重み付けをし,その合計が最高点のベンダを調達先…
正解:A社
要点:重み付け評価は各項目の点数×重みの合計で比較する
各評価項目の点数に重みを掛けて合計する。A社は2×2+3×3+5×4=33、B社は2×4+3×4+5×2=30、C社は2×3+3×2+5×4=32、D社は2×3+3×3+5×3=30となる。最高点は33点のA社である。
出典・参考
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。