状態遷移表とは?じょうたいせんいひょう
状態遷移表とは、取り得る状態を行、起こり得る事象を列に並べ、交わるマスに「そのとき何をして、どの状態へ移るか」を書き込んだ表。有限オートマトン(いまの状態と入力によって次の状態が決まる仕組みのモデル)を表現する方法の一つで、同じ操作でも今の状態によって意味が変わる処理を整理するのに使う。全マスを見渡せるため、考え漏れを見つけやすい。
最終更新:2026-10-09
この語が出る過去問を解く →背景
処理の流れを手続きの順番だけで書くと、いまどういう状況かによって同じ入力の扱いを変える必要があるとき、条件分岐が入れ子になって読めなくなる。状態と事象を軸にした表にすれば、組み合わせの数が行×列で確定し、まだ決めていない箇所が空白として目に見える。基礎理論ではオートマトンの表現形式として、開発技術では設計の点検手段として出題される。
具体例
JR東日本の自動改札機は、状態に「入場前/入場中」、事象に「入場側でのタッチ/出場側でのタッチ/残額不足」を並べると整理できる。入場前に出場側でタッチされたら扉を閉じて状態は変えない、入場中に出場側でタッチされ残額が足りれば運賃を引いて入場前へ戻す、という具合に交点が埋まっていく。
試験での引っ掛け
状態と事象の全組合せにマスができるため、「その状態では起こらないはず」の欄を空白のまま残すと仕様の穴になる。想定外の入力が来たときの動きが決まっていない、という形で不具合につながりやすい。矢印で描く状態遷移図は全体の流れをつかむのに向くが、抜けの発見は表のほうが確実という役割の違いも問われる。
関連用語
出た過去問
出典:平成28年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問48(IPA)解説で登場
システム結合テストにおける状態遷移テストに関する記述として,適切なものはどれか。
正解:設計されたイベントと内部状態の組合せどおりにシステムが動作することを確認する手法
要点:状態遷移テストはイベントと内部状態の組合せを検証する
状態遷移テストは、システムが内部にもつ状態と、そこへ入力されるイベントの組合せに着目する手法である。状態遷移図や状態遷移表をもとに、設計どおりの遷移が起きるか、想定外の遷移が起きないかを確認する。内部状態をもつシステムに適した手法であることが要点になる。
出典・参考
公式シラバスの1 基礎理論 > 3. 情報に関する理論 > (6) オートマトンに掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。