ICEとは?あいす
ICE(In‑Circuit Emulator)は、ターゲットのCPUを置き換える、あるいはデバッグ端子に接続して、実機上のプログラムを停止・ステップ実行し、レジスタやメモリを参照・変更できるようにする開発支援装置。現在はJTAG/SWD経由のオンチップデバッグが主流で、実行履歴を記録するトレース機能を持つものもある。
最終更新:2026-10-06
この語が出る過去問を解く →背景
組込みのプログラムは動く先が開発機ではないため、そのままでは中を覗く手段が無い。かつてはCPUを抜いて内部を再現するプローブを挿し、バス信号を丸ごと観測していた。集積度が上がってピンから内部が見えなくなると、デバッグ回路をチップ側へ内蔵し、数本の端子から制御する方式へ移った。いまのSWDやCoreSightはその延長にある。
具体例
Segger J‑Link、Lauterbach TRACE32、STマイクロのST‑LINKがこれにあたる。割込み処理の順序に起因する不具合は、ブレークで止めると再現しないため、ETMトレースで発生順序を時系列に記録して後から解析する。
試験での引っ掛け
止めた瞬間に実時間性が崩れるため、モータや通信のように止められない対象では、トレース・実行時ログ・オシロによる観測を併用する。ソフトウェアだけのデバッガと違い、対象機器の外側から制御するので、OSやアプリが立ち上がる前のブートコードや初期化処理にも手が届く点が使い分けの根拠になる。
関連用語
出た過去問
出典:令和2年度 10月試験 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問19(IPA)解説で登場
マイコンのJTAGを利用したデバッグ手法の説明として、適切なものはどれか。
正解:マイコンの端子を通して、外部からマイコン内蔵のデバッグ支援機能を操作し、デバッグを行う。
要点:JTAGデバッグはチップ内蔵のデバッグ機能を外部から操作する
近年のマイコンは、CPUの停止・再開、レジスタやメモリの読み書き、ブレークポイント設定といったデバッグ支援機能をチップ内部に内蔵している。JTAG方式のデバッグでは、専用の端子を通して外部のデバッガからこの内蔵機能を操作するため、実機のプログラムをそのまま動かしながら解析できる。CPUを別の装置に置き換えるインサーキットエミュレータやROMを置き換える方式とは異なり、実装したままの状態で調べられるのが利点である。
出典・参考
高度試験 午前I(高度午前I 相当)のシラバスの2 コンピュータシステム > 4. 開発ツール > (1) 開発ツールの種類と特徴に掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。