EnOceanとは?えんおーしゃん
EnOceanとは、環境発電(エナジーハーベスティング)で得たわずかな電力だけで動くことを前提に設計された、電池不要の近距離無線通信規格。押しボタンの操作や温度差、微弱な光から得た電力で電文を1回送る使い方をするため、送信は極めて短時間・低頻度に限られる。
最終更新:2026-10-06
この語が出る過去問を解く →背景
配線を引けない場所にスイッチやセンサを置きたいという要求は昔からあるが、電池で解けば今度は交換の手間が残る。数百個を建物へ散らせば、電池切れの捜索と交換だけで保守が回らなくなる。ならば電源も配線も持たせず、その場にある微小なエネルギーだけで賄えるところまで通信側の消費を削る、という逆算の設計に行き着いた。使える電力が先に決まっているので、電文長も送信頻度も規格の側で切り詰められている。
具体例
押しボタンを押す力を電磁誘導や圧電素子で電力に変え、その一瞬の電力だけで照明制御の電文を送る配線不要スイッチが代表的な製品。ISO/IEC 14543-3-10として標準化され、オフィスビルの照明・空調制御で導入されている。
試験での引っ掛け
「電池不要」は発電できたぶんだけ動くという意味であって、蓄電しながら常時動作するという意味ではない。得られる電力が極めて小さいので、常時受信や高頻度・大容量の通信は原理的にできず、双方向の常時やり取りを前提にした選択肢は誤り。電池を積んで長距離を狙うLPWAとは、電力の作り方も到達距離も別の話になる。
関連用語
出た過去問
出典:令和2年度 10月試験 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問10(IPA)
スイッチを押す力を電気エネルギーに変えるなどの方法で得られる、微弱な電力を用いた無線通信技術はどれか。
正解:EnOcean
要点:EnOceanは環境発電で動く電池レスの近距離無線規格
EnOceanは、スイッチを押す力や温度差、光といった周囲の微小なエネルギーを電力に変換するエネルギーハーベスティングを利用した近距離無線通信規格である。極めて短時間・低電力で電文を送る設計になっており、電池も配線も不要なセンサやスイッチを実現できる。ビル設備の照明・空調制御などで使われている。
出典・参考
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。