ファストトラッキングとは?ふぁすととらっきんぐ
ファストトラッキングとは、本来は順に実施する作業を部分的に重ねて並行させ、工期を短縮する技法。人員や設備を足さないので直接の費用は増えないが、前工程の成果が未確定のまま後続を始めるため、確定後の手戻りが出る確率と量が増える。短縮の対価を、コストではなくリスクで払う技法だといえる。
最終更新:2026-10-06
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納期は市場の側で決まり、開発側が動かせないことが多い。縮める手立ては資源を積むか、順序の制約を緩めるかの二つしかなく、資源を積めない状況で後者を選ぶ形として整理されたのがファストトラッキングである。組込みではハードウェアとソフトウェアの並行開発が常態で、この技法は選択肢というより既定の進め方になっており、そのぶん重ね方の設計が品質を左右する。
具体例
基板の回路図が確定する前に、レジスタ仕様だけを先に凍結してデバイスドライバの実装へ着手する。後から動くのは端子割当てとタイミングであることが多いので、そこを抽象化層で吸収する構成にしておけば変更が上位へ波及しない。重ねる範囲を決めるより、重ねても壊れない切り口を先に決めるのが要点になる。
試験での引っ掛け
資源を追加して縮めるクラッシングと混同しやすく、「並行化=ファストトラッキング」「投入増=クラッシング」で切り分ける。クラッシングは費用が増え、ファストトラッキングは手戻りリスクが増えるという、支払う対価の種類の違いが問われる。どちらもクリティカルパス上の作業に当てなければ工期は縮まらない。
出典・参考
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。