パスワードクラック(辞書攻撃・総当たり攻撃)とは?ぱすわーどくらっく
パスワードクラック(辞書攻撃・総当たり攻撃)とは、パスワードを不正に割り出す攻撃の総称。辞書攻撃は単語表や過去に流出したパスワード集を順に試し、総当たり(ブルートフォース)攻撃は文字の全組合せを機械的に試す。パスワードを固定してIDを変えるリバースブルートフォース攻撃、他サイト流出の組を試すパスワードリスト攻撃も同系統。
最終更新:2026-10-06
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パスワード認証は「本人しか知らない文字列」という前提だけで成り立つ仕組みで、計算能力が上がるほどその前提が痩せていく。並列計算とハッシュ値の事前計算表(レインボーテーブル)が普及すると、単純なハッシュ保存では総当たりが現実的な時間に収まってしまう。ソルトとストレッチングは、計算コストを人為的に引き上げて前提を回復させる対策である。
具体例
英小文字と数字36種で8桁なら36の8乗≒2.8兆通りで、毎秒1億回試せる環境なら全数探索は約8時間。記号込み94種12桁に伸ばすと10の23乗通り規模になり非現実的になる。NISTのSP 800-63Bが桁数を優先し、定期変更の強制を推奨していないのはこの構造による。
試験での引っ掛け
アカウントロックが効くのはオンラインの総当たりに対してで、ハッシュ値を盗んで手元で試すオフライン攻撃には無力——そこで効くのがソルトとストレッチング。ソルトはレインボーテーブルを無効化するが1回あたりの計算量は変えず、ストレッチングはその逆、という役割の違いも突かれる。
関連用語
出た過去問
出典:平成31年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問38(IPA)
パスワードクラック手法の一種である、レインボー攻撃に該当するものはどれか。
正解:平文のパスワードとハッシュ値をチェーンによって管理するテーブルを準備しておき、それを用いて、不正に入手したハッシュ値からパスワードを解読する。
要点:レインボー攻撃は事前計算した表でハッシュ値からパスワードを逆算する
レインボー攻撃は、平文とハッシュ値の対応を還元関数によるチェーンの形で圧縮して記録したレインボーテーブルを事前に用意し、入手したハッシュ値からもとのパスワードを高速に逆算する手法である。ハッシュ値ごとに異なるソルトを付けておけばテーブルが使えなくなるため、対策として有効である。
出典:令和4年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問42(IPA)
パスワードクラック手法の一種である、レインボー攻撃に該当するものはどれか。
正解:平文のパスワードとハッシュ値をチェーンによって管理するテーブルを準備しておき、それを用いて、不正に入手したハッシュ値からパスワードを解読する。
要点:レインボー攻撃は事前計算表でハッシュから元の値を逆算
レインボー攻撃は、パスワードとそのハッシュ値の対応をチェーン状に圧縮して保持したレインボーテーブルを使い、盗み出したハッシュ値から元のパスワードを短時間で割り出す手法である。総当たりで計算し直すより高速に解読できる。対策としては、パスワードごとに異なるソルトを加えてハッシュ化し、テーブルを使えなくする方法が有効である。
出典:令和5年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問36(IPA)
パスワードクラック手法の一種である、レインボーテーブル攻撃に該当するものはどれか。
正解:平文のパスワードとハッシュ値をチェーンによって管理するテーブルを準備しておき、それを用いて、不正に入手したハッシュ値からパスワードを解読する。
要点:レインボーテーブルは事前計算表でハッシュを逆引きする
レインボーテーブル攻撃は、平文パスワードとそのハッシュ値の対応をチェーン状に圧縮して格納したテーブルをあらかじめ用意し、盗み出したハッシュ値を逆引きして元のパスワードを求める手法である。時間と記憶容量のトレードオフを利用しており、総当たりより高速に解読できる。ソルトを付加してハッシュ化すると事前計算表が使えなくなり、有効な対策となる。
出典:令和7年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問44(IPA)
パスワードクラックの対策のうち,ストレッチングに該当するものはどれか。
正解:パスワードの照合のためのハッシュ値を,パスワードに対してハッシュ化を繰り返して,求める。
要点:ストレッチングはハッシュ化の反復で解読の計算コストを上げる
ストレッチングは、パスワードのハッシュ化を数千〜数万回繰り返して、1件あたりの照合に必要な計算量を意図的に増やす手法である。正規の認証では1回分の遅延で済むが、総当たりで大量の候補を試す攻撃者には膨大な時間がかかるようになる。利用者ごとに異なる文字列を加えるソルトとは別の手法で、通常は併用する。
出典・参考
公式シラバスの3 技術要素 > 1. 情報セキュリティ > (7) 攻撃手法に掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。