匿名加工情報とは?とくめいかこうじょうほう
匿名加工情報とは、個人情報を、特定の個人が分からず、かつ元の個人情報に戻せない状態まで加工した情報。個人情報保護法が定める基準に沿って加工し、作成した旨と項目の公表といった手続を踏めば、本人の同意なしに第三者へ提供したり分析に使ったりできる。受け取って使う側にも、他の情報と照合して個人を特定しようとしてはならない義務がかかる。
最終更新:2026-10-06
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蓄積した購買履歴や移動履歴を統計や研究に生かしたいという需要と、本人の同意を一件ずつ取り直すのは現実的でないという事情がぶつかっていた。そこで平成27年の個人情報保護法改正で、個人を識別できない形まで加工すれば同意なしで流通させてよいという枠が作られた。ただし自由に使える代わりに、加工の基準を満たすこと、公表すること、識別しようとしないことという手続の縛りが付く。
具体例
購買履歴から氏名と会員IDを削除し、住所を市区町村までに丸め、極端に該当者の少ない属性の組合せを取り除いたうえで、来店傾向の分析としてマーケティング会社へ提供する。加工の考え方と具体的な手法は、個人情報保護委員会が公表している匿名加工情報の事務局レポートに示されている。
試験での引っ掛け
仮名加工情報と混同しやすい。仮名加工情報は他の情報と照合すれば個人を識別できる状態が残るため、原則として第三者提供ができず、社内での分析に用途が限られる。匿名加工情報は復元できないところまで加工し、公表などの手続を踏めば第三者提供までできる、という違いで押さえる。
関連用語
出た過去問
出典:令和7年度 公開問題 情報セキュリティマネジメント試験 科目A・B 問15(IPA)
A社は、スマートフォン用ヘルスケア関連アプリケーションソフトウェア(以下、Aアプリという)の開発、販売を行う会社である。Aアプリは、ヘルスケアデータ収集機能によ…
正解:電子メールアドレス=(一), 勤務先の業種=加工なし, 体重=(三),(四)
要点:匿名加工は識別子を削除し、分析に要る項目は一般化や丸めで残す
匿名加工情報では、特定の個人を識別できる記述を削除する必要があります。電子メールアドレスは個人を直接特定しうるうえ、分析にも使わないため項目削除が適当です。一方、勤務先の業種は分析対象そのものなので加工せず残します。体重は極端な値が個人特定の手掛かりになるためトップ(ボトム)コーディングでまとめ、さらに丸めを施して精度を落とすことで、分析用途を保ちながら識別性を下げられます。
出典・参考
公式シラバスの2 企業と法務 > 2 セキュリティ関連法規 > 個人情報保護法に掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。